第138回
生命エネルギーの高い病院とは・・・
僕の主治医で、ホリスティック医学(全体医学)の権威である
帯津良一医師の新書が発売となりました。
タイトルは「ホリスティック医学入門」(角川書店)で、
これまでの帯津医師の持論を
総集ダイジェストした内容の本ですから、
帯津医師の治療法や人間丸ごとを診る
ホリスティック医学について、
初めて知りたい人には、とくにお奨めです。
帯津医師といえば、
「患者の寂しさが分かる医師」を理想像とするのが持論であり
医療現場での帯津医師の特徴ですから、
とくに、この本の第3章「医師と患者さんの徹底した
“戦略会議”を」という項目が、
読む患者さんには役立つと思います。
<患者さんは、心からすべてを任せられる医師を
探せるかどうかに、自分の病気の回復具合がかかってきますし、
医師は、どれだけ患者さんを自分の分身だと思えるかが
治癒成績につながってくるのです>
と語り、次のようなエピソードを公開しています。
さわりを紹介しておきましょう。
<●戦略会議の内容――
私の病院では、20年以上前から入院患者さんと一緒に
“戦略会議”をやっています。
私は会議が嫌いで、病院内で会議があってもスタッフに任せて、
ほとんど出席しません。
しかし、患者さんとは別です。
戦略会議を開いて、修正すべきことは修正しながら
一歩ずつ前へ進んでいく必要があります。
そして、できたら会議のなかで希望のエネルギーを
充電したいと思っています。
原則は1日1人です。
緊急を要する場合は2人だったり、3人というこもあります。
だいたい、入院してから1週間ほどたってから行います。
朝の8時15分からが戦略会議の時間となります。(略)
私の病院に入院される方は、
ほとんどが私の本を読んでくださっていますし、
患者さん同士の会話のなかでも、
ホリスティック医学や代替療法のことは出ますから、
情報もたくさんもっていて話しやすい方ばかりです。(略)
戦略会議でとても大切なのは、心のもち方についてのお話です。
入院してから一週間ですから、
心はまだ揺れているだろうと思います。
不安や恐怖もあるでしょう。
どんな治療も期待通りに効果が出ないものです。
患者さんの心の状態を聞き、
どうすれば少しでも安定するか、
心理療法を受けることも含めていろいろとお話します。(略)
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新装開院した帯津三敬病院
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医療でもっとも大切なことは、
「いのちの場」を高めることです。
「こうした治療法で難病が治った」
ということが強調されがちですが、
「治る、治らない」と二極化で捉えるものではありません。
あくまで、いのちのエネルギーの場を高めていくことに
目的をおくべきです。
昨日おり今日、今日より明日という具合に、
場を高めていくことが医療です。(以下略)」
どうですか? 患者を壊れた機械のように扱う
普通のガン病棟の様子とずいぶん違うと思いませんか?
ちなみに、4月から、帯津三敬病院は、同じ川越の近くに、
新しい病院を建てまして新装されました。
これまでの4倍ほどの大きな素晴らしい病院です。
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