ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第107回
穏やかに85歳を全うした『和戦』の人

・「好戦派」=臓器手術や抗ガン剤の化学療法に
 積極的に挑むタイプ。
・「和戦派」=なるべく臓器を痛めずに

 自然治癒力や免疫力を高めるタイプ。

今発売中の新刊
「ガンを切らずに10年延命――複合漢方力の知恵」
(ダイヤモンド社・刊)の話の中に出てくる、
「ガン患者のタイプには2通りある」――という話の続きです。

               *

●「僕は仙人になります」
穏やかに85歳を全うした『和戦』の人――

いま筆者が主宰している患者の会に
「スローヘルス研究会」という患者さんや家族の皆さん、
そして医師やジャーナリストが集まる、
いわば「和戦派」の組織があります。

年に何度か自然菜食風の食事パーティをやって
情報を交換しているのですが、
その会が発行する「いのちの手帖」という季刊誌に
よく寄稿していただいているエッセイストの
鮫島純子さんがおられます。

明治の大実業家・渋沢栄一さんのお孫さんです。
84歳で、エッセイや講演にも忙しい、
社交ダンスの上手な元気溌剌な方ですが、
数年前に夫を食道ガンで亡くされたのですが、
そのご主人が、まさに身をもって
ガンの和戦派を貫かれた人だったのです。

鮫島さんは、台湾・漢方医学の権威で
独自の「防ガン体操」提唱者である荘淑(そうしゅく)さんとの
共著「毎日が、いきいき すこやか」(小学館)の中で
「最期の迎え方 心豊かな未来のために」と題して、
ご主人の穏やかな最期の様子を綴っておられます。

荘淑さんのアドバイスを受け、
惨い手術は避けて新緑の奥入瀬へ、
箱根の山荘へ、紅葉のときは京都へ家族旅行をしたり、
1年半をゆったりと過ごしたそうです。
最期の2週間も栄養を補うリンゲル注射を受けたりせず、
水だけで過ごしたそうですが、苦しむこともなく、
自然に任せた養生法を心がけたために
心の平安も得たのでしょう。
「長い人生をここまで幸せに生かせてもらったことに感謝しよう」
「僕は仙人になります」と穏やかに昇天されたそうです――。

手術、再手術、そして化学劇薬の激しい疼痛の中で
死を急いだ仲間は大勢いましたから、
僕は鮫島さんの体験談にすっかり感動して、
ますます「和戦派」を貫こうと確信したことになります。

最近、筆者もガン相談に来る患者さんにはあわてずあせらず、
「ガンとは上手に折り合う」「ガンとは仲良く共生する」
「治す(なおす)ではなく、治める(おさめる)」――、
さらに「すべてにありがとう」という
和戦の心得でいきたいものですね、とアドバイスしております。

わが寿命までいかに免疫力、自然治癒力を高めて
気力、体力を充実していくか? 
食事や漢方による生命エネルギーアップの養生を繰り返して、
人生をソフトランディングしていく――
ガンと『同行二人』という考え方です。
う〜ん、宗教の悟りにも似た難しい境地だナアと
戸惑う人もいるかも知れません。
しかし、ここに長寿難病時代を「元気で長生き」する
究極のヒケツがあると思います。

               *

新刊拙著「ガンを切らずに10年延命――複合漢方力の知恵」には、
これまでのガン本ではなかなか読めない、
患者本位の「治療の知恵」が満載されています。
ぜひ読んでみて下さい。


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2009年3月3日(火)

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