第106回
運命の分かれ道――「好戦派」か?「和戦派」か?
今発売中の新刊拙著
「ガンを切らずに10年延命――複合漢方力の知恵」
(ダイヤモンド社・刊)の話の中に出てくる、
「ガン患者のタイプには2通りある」――という話の続きです。
・「好戦派」=臓器手術や抗ガン剤の化学療法に
積極的に挑むタイプ。
・「和戦派」=なるべく臓器を痛めずに
自然治癒力や免疫力を高めるタイプ。
治療の選択とは、まさに多種多様で患者の運命も様変わりします。
さらに、続きを抜粋紹介しましょう。
*
●運命は分からない!
「全身2メートルの手術」に耐えた豪傑さん――
筆者のガン入院と同じ頃に、
やはり同じ大学病院の同じ主治医に食道ガンの手術を受けた
愛称「豪傑さん」という同輩がいました。
この人は学生時代はラグビー選手でしたから
10時間に及ぶ大手術など恐れず立ち向かう頑強なタイプでした。
ところが、術後、後遺症に悩まされ、
半年もたたないうちに再発して再手術。
さらにガンが口腔に転移して、
とうとうアゴの骨をとって、大腿骨の一部を接いだり、
そこがまた腐ったりして、チタンをはめたり、
散々な苦痛の中で、残念にも4年後に亡くなりました。
遺族が、体の各部に残った切り傷(手術痕)を計ったら、
あわせて「2メートル」もあったというのです。
僕は、あまりの病院の手口の惨さに絶句しました。
もちろん、新聞でガン患者の記事を読んでいると、
5回も6回も手術を受けて延命されている人もおられます。
本当に我慢強くて、腕のよい医師に
かかっているものだナアと感心しますが、
これはよほど恵まれているケースではないか。
やはり、治療にかけるお金も時間も限られている人が多いわけで、
不運な患者は、途中で、未熟な医師の「メスさばき」に
かかったり乱暴な医師の「薬責め」にあって、命を縮めている。
最後は「余命半年です、緩和病棟で死を待ちましょう」
などといわれて、生きる気力もそがれていくのは、
なんとも耐え難い・・・と痛感し、
ガンの“和戦派”で貫こうと思ったわけです。
「好戦派」と「和戦派」――あなたはどちらでしょうか? (略)
いまの医療制度の下では手術、抗ガン剤、
放射線によるガン標準治療が
健康保険制度の恩恵にも浴せる仕組みとなっていますから、
ガン「好戦治療」が常識でしょうが、はたしてそれでよいのか?
もちろん、筆者とて初期治療の段階では
「シスプラチン+5FU」という抗ガン剤、
と「ライナック」という放射線外部照射を1ヵ月半、
さらに「ラルストロン」という放射線内部照射治療を1ヶ月続け、
副作用の疼痛にもイヤというほど悩まされながら、
ひたすら「抗戦」いや「好戦」してきました。
しかし、ガン病棟にノートパソコンを持ち込んで
インターネットを検索しているうちに、
自らの免疫力、自然治癒力をつけてガンの攻撃を抑える、
いわば、ガンと「和戦」する方法もあることがわかったわけです。
「天仙液(中国の漢方複合薬)」+「SOD(健康補助食品)」
を併用して、6センチの腫瘍が奇跡的に消えてしまったことは
前にも書いた通りです。
ちなみに“和戦”とは「戦いをやめて仲直りすること。
戦争をやめて正常な国交にもどること」といった意味合いですが、
いわば外交戦争や経済戦争のように、
ガン治療にも「好戦派」と「反戦派」があって、
多くは病院や医師の意見に従って、
「好戦派が当たり前」と考えられているのではないでしょうか?
ガンは切り傷や悪性のタンコブの治療と違いますから、
ただ「切る」「叩く」「焼く」という
「戦い挑む」だけではうまく行くはずがない――と、
10年の体験から、そう思いました。
*
この話は、明日、もう少し続けます。
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