第90回
出血?下血? あわてないで下さい!
日本人のガン羅患率の上位は、
肺ガン、大腸ガン、胃ガン、肝臓ガンで
女性の場合は、これに乳ガン、子宮ガンがはいってきますが
欧米先進国型の高たんぱく、高脂質の食事の過食飽食や
過度のストレスがもたらすのでしょう。
とくに、最近は大腸ガンに関する相談が増えています。
数ヶ月前にも、ある読者から、下血するので、
大腸ガンではないか?と、あわてふためいたメールが届きました。
お尻からの出血や大腸の病気といっても、
痔による出血だったり、ポリープが出来たり、
症状はいろいろあります。
大雑把ですが、段階的には以下のような種類があると思います。
1.大腸炎⇒2.大腸ポリープ(良性)
⇒3.大腸カルチノイド(低悪性)⇒4.大腸ガン
小生の知り合いで、3.大腸カルチノイドや
4.大腸ガンでも元気にしている人もいますから、
あわてないで、病院でじっくり検査してもらって、
それから治療法を考えても遅くはありません・・・
と返事をしておきました。
さて、先日、その読者から結果を知らせるメールが来まして、
幸いにも、大腸ガンではなく
ポリープがかなり出ているとのことで、
肉や脂ものを控えて、出血も止まったそうです。
ただ医師から、これ以上悪くなったら手術する・・・
といわれたそうですが、
冷たいものを飲んだりせず、お腹を冷やさないように
乳酸菌エキスを飲んだり、菜食をしたりして、
養生に励めば、きっと、大事に至らないはずだと思います。
とにかく、大病院の医師は、すぐに切る、切る!
切れば、大腸ガンでもポリープでも直ぐに治るといいますが、
こうした生活習慣難病は、
ただ「切り取れば完治」というものではありません。
ときには、切る必要もあるでしょうが、
基本は高脂質、高タンパクの過食を改めて、
胃腸や内臓の負担を和らげることになります。
ともあれ、まえにも、このコラムで書きましたが、
お腹を開いてみたらガンじゃなかったといった
「切られ損」の手術もあるようですから、ガンの疑いがあっても、
「あわてない、あきらめるなよ、あせらない」の心得が大切です。
僕たちのスローヘルスの会の仲間にも、
大腸ガンの手術を受けた人はたくさんいます。
大腸を手術して11年、元気な人には、このコラムでも紹介した、
出版評論家の塩澤実信さんがおられます。
しかし腹腔鏡手術ですませた人や手術を拒否して
延命している人もたくさんいます。
胃ガン、大腸ガン、前立腺ガンの多発ガンを克服して12年、
やはりジャーナリストの先輩である黒川宣之さんは、
大腸ガンは腹腔鏡手術ですませており、
この経過については、自らの著書
「多重がんを克服して―体験的治療学」(金曜社)
に書いておられます。
大腸カルチノイド(低悪性)のため
肛門から患部を引き出して切除する方法で、
開腹せずにすんだOさんという女性の例もあります。
Oさんももう6年たちますが元気です。
ちなみに、Oさんの話は
拙著「ガン延命力新書」(書斎屋)にも書きましたから、
すでに読んだ人もいるでしょう。
また、2月に発売予定の拙著
「ガンを切らずに10年延命」(ダイヤモンド社)の中でも、
大腸ガンを切らずに延命5年、
台湾の脳神経外科医・許達夫(キョ ダフ)さんが、
漢方薬「天仙液」や気功、
食事療法で克服している話も紹介しました。
ガンを切るにしても、切らないにしても、
とくに退院後、大好きだった肉や脂質を控えめにして、
伝統和食やマクロビオティック食養生法を励行することによって、
延命力は得られる――こうしたケースがたくさんありますから、
あわてたり、あきらめたりせずに、
じっくりと養生計画を立てたらよいと思います。
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