ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第61回
長寿人生をどう生きるか

いくら長寿時代と言っても、
寝たきり長生きではなく、なんとしても
「元気で長生き」を願いたいものです。

前々回、紹介したアンチエイジングの権威・塩谷信幸医師は、
元気長寿の秘訣は「生きがい」にありと書いておられます。
「自分が人から必要とされているか」どうかで、
元気が変わってくるというわけです。

また、前に紹介した歌手・橋幸夫さんは
自らの母上の介護体験から
認知症の高齢者が「徘徊したり」
「泥棒の妄想に陥ったり」「ウンチを食べたり」・・・
奇癖・寄行を現わすのは、
「家族からの愛情」に飢えているからだと語っています。

これからは、50歳以上が人口の半分を超える時代です。
厚生福祉のシステムの完備が緊急に叫ばれていますが、
一方で、誰しもが「心のQOL(生活の質)の充実」を
いかに持続していけるか?ここが最大の問題となります。
あなたのご両親の介護の問題であるとともに、
明日はわが身の差し迫った問題です。
あなたは自信がありますか?

というわけで、今発売中の僕たちの会員雑誌
「いのちの手帖」第5号では、次のような特集を組んでいます。

≪特集 作家に学ぶ! 長寿人生をどう生きるか?≫
・「人生これからですよ」――
 野上弥生子&布川角左衛門の“長寿の教え” 塩澤実信
・「一日二玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ」――
 宮沢賢治と食物連鎖 野口存彌
・「年齢を重ねても飽きず挫けず」――
・邱永漢・長寿誕生日スピーチ集あれこれ 岡田雄次
・「人生を余りに重く見るな」――
 日本のマーク・トゥエーン・佐々木邦の明るさ 岩居保久志
・「偉くならなくともよいが立派に生きよ」――
 尾崎士郎のいさぎよさ 都築久義
・「祈りのうちにいること、感謝のうちにいること」――
 牧師作家・沖野岩三郎 浜野重治

すでに、この号を手に取った方もおられるでしょうが、
大半の方は、この特集を読んでいないと思いますので、
その中から、ジャーナリズムの大先輩で、
自らも大腸ガンを克服して11年の
出版評論家・塩澤実信さんのエッセイを紹介します。

             *

「人生 これからですよ」―― 
野上弥生子&布川角左衛門の“長寿の教え” 塩澤実信

現役として100歳まで執筆活動をされた作家に
野上弥生子先生がいます。
明治18年(1885年)生まれで、
1985年3月30日、100歳を目前にして長逝されるまで
大作『森』に10年余の歳月をかけて
彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)の取り組みをされていました。

先生は数え年16歳で大分県から上京し、
明治女学校に学びました。
絶筆となった『森』は、その女学校をモデルに、
明治30年代の時代相を背景として
女主人公の清張を描いた大河小説です。
この野上弥生子先生を、
敬愛ひとかたならぬ恩人として仰いだ出版人に、
布川角左衛門氏がいます。
94歳の長寿人生を全うされた先達で、
私が常に私淑していました。

             *

続きは、また明日。


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2009年1月16日(金)

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