第35回
ビワの葉温灸、梅醤番茶は「おばあちゃんの知恵」
冷えは万病のもと!
身も心を温かく保つヒケツは、薬ではありません。
日本古来の伝統療法に、
いわゆる「おばあちゃんの知恵」があります。
漢方や日本古来の伝統療法手当法」には、
体の外から温める方法と内から温める方法の2つがあります。
これはマクロビオティックの手当て法でも同じです。
筆者がよく使う「ビワの葉温灸法」は
体を外から温める方法です。
季節の変わり目に体が冷えて変調をきたすと、
よく、庭に植えてあるビワの葉をとってきて洗ってから、
温めたコンニャクにあてがい、タオルでくるんで患部に当てます。
ポカポカと体が温まって気持ちがよいばかりか、
ビワの葉に含まれるアミグダリンには、
血液浄化作用 抗ガン作用 鎮痛作用 殺菌作用
いわば毒消しの成分が効いて、痛みも引いていくらしいのです。
ビワの葉療法は、普通、モグサを炊いてお灸をします。
しかし、臭いや煙りが部屋に充満するため、
僕の家では遠赤外線式温灸器
「ユーフォリアQ」を使っています。
体を内から温める食事法もなかなか効果的です。
帯津三敬病院では、入院患者に各種の漢方粥を出していますが、
薬草を使ったお粥やお茶は体を温める
まさに基本的な「おばあちゃんの知恵」でしょう。
僕も体が冷えて体調が狂うときは、
雑穀入りのお粥(かゆ)にしています。
仮にウィルス性の風邪に罹ったりしたら、
抗生物質を投与しないと難しいケースもありますが、
普通の体調不良や初期の風邪・腹痛、体の冷えなどには
下手な化学薬より、マクロビオティックの手当て法で
十分だと思います。
愛飲している、薬食同源の簡単にできる飲み物を
以下3つほど紹介しておきましょう。
◆梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)
湯飲みに「梅干し1個」
「すりおろした生姜(しょうが)」少々、
「醤油」小さじ1/2を入れ
梅干1個をほぐしたところへ濃い目に沸かした、
熱い「三年番茶」を注ぎいれる。
もちろん、梅干、醤油など材料は有機のものを使いましょう。
風邪などのとき、体を温めて血行を良くします。
*無双本舗の「有機・梅干番茶」など、
生姜を加えてお湯を注げば手軽に飲める
スティック・タイプの梅醤番茶も売られています。
http://www.musofood.co.jp/
◆蓮根湯(れんこんゆ)
これは咳止めや喘息にもよい。
蓮根のおろし汁(5〜30cc)に生姜汁2〜3滴、
塩少々を加えて、熱湯を加えた飲み物です。
蓮根はよく洗って、皮をむかずにすりおろし、布で絞ります。
◆葛湯(くずゆ)
お腹が温まり、風邪の引き始めに効果があります。
本葛粉を大匙1に、純正醤油を小さじ1、生姜湯2〜3滴。
まず鍋に本葛粉と水150ccを入れ、本葛粉の塊をなくす。
鍋を火にかけたら透明になるまでかき混ぜ、
さらに醤油と生姜汁を混ぜて、火からおろす。
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