第23回
前立腺ガンは「切らずに治す」=いまや米国の主流だ
「いのちの手帖」第5号に特集された
「ガン難民コーディネーター」の藤野邦夫さんのレポート
●最前線医学情報――「あなたは「ガンの痛み」に耐えられるか?
――には、以下、次のような項目で
鎮痛療法の最新情報が22ページに渡ってレポートされています。
●痛みの種類、性質、段階
●軽い痛みに使う非オピオイド鎮痛薬
●中程度の痛みにたいする弱オピオイド鎮痛薬
●中程度以上の痛みにたいするオピオイド鎮痛薬
●鎮痛薬が効かないばあいの鎮痛補助薬
●骨の痛みにたいする最新の治療法
●神経ブロックと骨の痛みの新しい治療法
●神経刺激療法とほかの方法――、
さらに、藤野邦夫さんについて知りたい方は、
「いのちの手帖」第4号も併せて読んでみてください。
「●最前線医学情報――
急増する前立腺ガン、子宮頸ガン、食道ガン・・・
10年治癒率で優れているブラキセラピー療法」
と題する切らずに前立腺ガンを克服した
藤野さんの体験&最新レポートが載っています。
「年間に18万人と前立腺ガン患者の多いアメリカでは、
5万人の患者がブラキセラピー療法(放射線小線源療法)で
治療を受けている」という衝撃的な内容です。
さわりを紹介しておきましょう。
*
◆前立腺ガン――
現在の日本では、相変わらず
「前立腺ガン」による死者がふえつづけており、
2020年には男性のガン死亡率1位の肺ガンにせまる
といわれています。
07年6月現在で、ブラキセラピーを実施する
全国の施設は72か所になりましたが、
いまだに手術を受ける患者が少なくないようです。
放射線に関する規制のきびしい日本が、
欧米から20年以上も遅れてブラキセラピーを認可したことも、
普及が遅れている理由の一端でしょう。
年間に18万人と前立腺ガン患者の多いアメリカでは、
5万人の患者がブラキセラピーで治療を受けています。(略)
この治療法のメリットは、
治療時間が3〜5時間もかかる手術にくらべて、
出血もなく1時間半前後で終わることでしょう。
日本では下半身麻酔か全身麻酔を使いますが、
治療の前後も麻酔がさめてからも、手術とちがって、
なんの痛みも気分の悪さもありません。
放射線の規制の厳しい日本では、患者は治療の前日に入院し、
治療直後から個室に隔離されて24時間の放射線管理を
受けますので、3泊4日の入院になります。
ところがアメリカでは、患者は麻酔もかけずに治療を受け、
その日のうちに帰宅して、すぐにふつうの生活をします。
2か月間は乳幼児をひざに抱いたり、
妊婦に長く接したりするなとか、2〜3週間の性行為と
最初の五回の射精にはコンドームを装着しろ
というような注意を受けますが、
QOLはまったく変わりません。(以下略)
*
「いのちの手帖」はポケット版の小さな雑誌ですが、
マスメディアでは読めない、
「ガン難民コーディネーター」の藤野邦夫さんのようなレポートや
患者や家族の方々の珠玉のエッセイが満載されていますので、
まだ手に取ったことがない人は読んでみてください。
この雑誌は全国の書店では販売していませんので、
問い合わせは
お願いします。
また、藤野さんの新刊が出ました。
『ガン難民コーディネーター』(小学館101新書)です。
併せてお読み下さい。
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