国際結婚してフランスの田舎に住んで

パリだけがフランスではありません

第119回
日本人の休暇は疲れるためにある?

今までに何組かの日本の友人や友人夫婦が、
ヨーロッパ旅行の途中にわざわざ
パリから3時間もかかる我が家まで足を延ばしてくれました。

ただいずれも残念なことに1泊から2泊がせいぜい。
我が家を目的としてくれた夫婦もいましたが、
旅程全部で1週間しかありませんでした。
パリ滞在を入れると、
ここには4日間しかいられなかったと思います。

第72回でフランス人のバカンスの過ごし方を紹介しましたが、
ここでのバカンスは最低2週間単位です。
海外派は意外に少なく、
バカンスに出かけるうちの40%ほどの人しかいません。
まあ、これは夏のバカンス・シーズンに限った数字のため、
冬の太陽が恋しくなる季節に
南スペインや北アフリカに出かけて行く人は
もう少し多いかもしれません。

ところでそうして海外に出る人達は、たいてい1ヶ所滞在型です。
期間は2週間フルに使う人もいれば、
最低でも1週間から10日間をそのように過ごします。

日本人の場合、今でも長期休暇(10日間が最大?)は
新婚旅行でもない限りなかなか取りにくいのではないでしょうか。
だからリタイアー組をのぞけば、
会社勤めでなおかつ海外旅行
(特にヨーロッパなど距離のあるところ)に出ようとすれば、
会社が終って飛行機に乗り、
帰国翌日に出社で1週間が普通。

でも、こうした事情をフランス人に説明しても
なかなかすんなり理解してはもらえません。
なんのためにそんなに働くの?
というのが彼らの疑問だからです。

だいたい「働く」ことに対する観念が、
日本人とフランス人とでは天と地ほども違います。
フランス人は「休む」ために働き、
日本人は「働く」こと自体を美徳としているように思います。

私には何の不思議もない友人たちの日程ですが、
はたで見ている主人にしてみると、
どうしても理解し難かったようです。

ついに彼は言いました。
「フランス人の休暇は休む為にあるけど、
日本人の休暇は疲れるためにあるようだ」。
うーん、そう言われても…とは思いましたが、
うまく反論できない私でした。


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2005年10月19日(水)

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