パリだけがフランスではありません

第96回
夏休みの宿題は…

8月半ば頃、
日本の22時のNHKニュース(衛星テレビで見たのですが)で
日本の子供たちの「夏休みの宿題」についての紹介がありました。

なかでも自由研究がなかなか大変だとありました。
テーマの選択から具体的な表現方法など
一筋縄ではいかないようで、
当の子供より親のほうが必死に頭を悩ませているということでした。

あるホテルではその宿題解決の一手として
「ホテル・ビジネス体験」を売りに親子の宿泊を売り込み、
なかなかの人気だったそうです。
デパートやDIYショップでは
自由研究キットなるものが売り出されたり、
博物館なども自由研究相談窓口を設けたり、などなど。
キャスターは
「宿題をするにも親はお金がかかってたいへんですね」
と言っていました。

その点、フランスの夏休みに宿題はありません。
6月で学年が終り9月から新学期になるからでしょうか。
いずれにしても宿題はないし、
まして宿題をするのにお金がかかることなど
信じられないと思います。

ただしほとんどの家庭で夏休み前に買いととのえる物があります。
日本でいうなら「ドリル」とか「問題集」にあたると思います。

もっとも一般的な冊子は、
1冊の中に国語、数学はもちろん、
学年に合わせて少しずつ全教科の問題が入っています。
見開き2ページが1タームになっていて、
毎日やれば2週間ほどでできてしまうでしょう。
いずれも中綴じなので厚い印象はありません。

6月中旬になると本屋さんはもちろん、
どこのスーパーマーケットの店頭でも
目立つところに置かれるようになります。
今では特別本のスペースなどない
小型のスーパーでも売られています。
ようはそれだけポピュラーな夏休みグッズになりつつあるわけです。

お値段は1冊4〜5ユーロ程度。
一家に子供が2、3人というのがここでは一般的ですから、
最高でも15ユーロぐらいの出費です。
日本の夏休みの宿題費用に比べたら相当安上がりだと思います。

丸2ヶ月、
休み中の子供たちは勉強とは無縁の生活が可能なフランス。
どこの親も「丸2ヶ月」という点に少々不安を持つようです。
だからそれを少しでも和らげてくれそうな物
(値段も高いとは言えないし)、
たとえ気休めに過ぎなくてもついつい買ってしまう…
私自身、その良い例です。
というのも息子ときたら、後で後でと延ばしに延ばし、
ついに夏休みも残すところ1週間を切ってしまいました。
いったいいつ完了するのでしょう。


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2005年8月26日(金)

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