パリだけがフランスではありません

第67回
あなたは役割分担派ですか

ライアテア時代の5年間、
オリヴィエは結局定職を持つことはありませんでした。

暮らしは、共同経営にした
東京の事務所(今の立場は名ばかりですが)からの
少なかったけれど定収を基にしていました。
それに彼の不定期の収入や親から(感謝しています)の援助などで
なんとかやっていました。

その間、私は3、4ヶ月に一度東京へ行ったり、別の取材もあり、
2、3週間続けて家を空けることはしばしばでした。
もちろん夫は息子と留守番でしたが、
文句や不満を口にしたことはありません。

初めから私たちに
「男女の役割分担」という固定観念はありませんでした。
結婚後も「仕事、家事一般、子育て
(これはフランスのほうが共同作業という認識が強いと思います)から
なんでもできるほうがすればいいし、
二人でやるのもいい」が基本だったからです。

それは今も変わりません。

男女の役割ボーダーレスは、
フランス人、日本人の違いより
時代の傾向や個人としてどう考えるかだと思います。
だから年代別に見ると、
フランスも日本も両親の世代(70〜80歳代)は
役割分担派が多数じゃないですか?

現在我が家は夫が基本的な働き手になっています。
彼の今までの人生で、
毎日決まった時間に決まった場所へ出かけて行くのは初めてのこと。
ルーチン(決まりきった仕事)の嫌いな彼が
最大限の努力を払って家計をおもに支えています。
家に居ることの多い私の方が掃除、洗濯、家事一般担当です。

といってもたまに私にも仕事や出張があるし、
店の留守番をする事もあります。
彼が食事を作る事もあるし、バーベキューは彼と息子の担当です。
掃除は私の不得意部分(くもの巣払いとかガスレンジの掃除など)を
たまに主人がする事もあります。

結局私は専業とはいえないパート主婦。
夫は家で仕事をする私に
「いつでもまた以前のように僕が家事専業になっても良いよ」
と、時々ちょっと羨ましそうに言います。


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2005年6月20日(月)

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