パリだけがフランスではありません

第26回
3ヶ月しかもたない運動靴

今までに息子、久の運動靴が
小さくなって履けなくなったことはありません。
なぜならそんなに長くもたないからです。

最初スーパーで安物を買ったから
2ヶ月ぐらいしかもたなかったのかもと思い、
ちょっと気張って丈夫そうな運動靴を選びました。
これなら少しは長く履けるだろうと、
サイズも少し余裕を見て買いました。
ところが、結果はたった1ヶ月の違いしかありませんでした。
つまり履き方が荒いだけだったのです。

9歳になった今、少しは自分でも気を付けるようになりましたが、
それまでは新しい靴でもたちまちドロドロ。
自転車遊びでつま先をこする。
サッカー・ボールを蹴る。
どんな運動靴でもこれが毎日ですから
長く耐えられるわけがありません。

しかし別の見方をすると、
思い切り体を動かして遊べる恵まれた環境があるといえます。
いくらフランスでも、家の近くに友達がいる上、
自然の中で暗くなるまで外で自由に遊べる環境は
そう多くありません。

パリ市内で小学生の子供だけで外で遊べる場所などないし、
郊外でも事情は同じです。
田舎はたくさんありますが、
周りにほとんど人家がないから友達が近くにいないなど、
すべての条件が揃う所は少ないのが実情です。

その点ここは適度に家があり人がいますが、
交通量の多い幹線道路はありません。
家の前の道は海辺で行き止まりだし、
セネの中心部から続く道もアンナ港で行き止まり。
ここまで来る人はたいていが
グループ、家族連れ、カップルの散歩を楽しむ人たちです。
こういう世の中ですから「完璧な安全」はありえませんが、
ここで子育てをしている人なら
「少ないリスク」を実感していることでしょう。

学校から帰ると、おやつを平らげ、
宿題をきちんとするかしないうちに外へ遊びに行かれる小学生。
運動靴代は馬鹿になりませんが、
そんなお金には換えられない環境がある事を
感謝しなければと思っています。


←前回記事へ

2005年3月16日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ