パリだけがフランスではありません

第25回
入学式も卒業式もなーんにもなし

フランスと日本では基本的な学校制度が少し違います。
幼稚園はオムツが取れている事が条件ですが2歳から入れ、
3〜4年間。
義務教育は日本同様小学校から中学校までですが、
飛び級や落第が当たり前のここでは16歳までと年齢で表現します。
小学校は普通6歳から5年間。
中学校は11歳から4年間です。
その上に高校にあたるリセ、大学などの高等教育がありますが、
今のところ幼稚園と小学校の部までしか詳しくありません。

息子がタヒチからここへ転校(転園でしょうか?)するのは
まったく簡単な事でした。
タヒチはフランス領ですから日本国内での転校と同じわけです。
ほとんどいきなり行って
そのままハイと入れてもらった気がします。
後から渡された1枚の書類(本来は少し前に提出するようですが)に
必要事項を書き入れた程度です。

幼稚園で1年半を過ごし、同じ敷地内の小学校に上がりましたが、
卒業式も入学式もなし。
いつも同様夏休みに入り、
9月の新学期に新しい学校へ行くだけでした。
日本だったら親も子も卒業やら入学には
晴れ着を新調していろいろたいへんですよね。
でもフランスではそうした形式的な行事はありません。

それにしてもオリヴィエも私も初体験で、
本当に小学校へ行くのに何の準備もしなくて良いのか
不安になったほどです。
仕方がないので、お向かいの久より1年上の男の子がいる
エレンに様子を聞きました。
「学校が始まったら先生が必要な物のリストをくれるから、
それから揃えればいいのよ。」

初日は小学生になると誰もが持っている
大き目の背負い鞄を空っぽで持って行きました。
学校が始まって1週間以内に
指定された筆記用具、色鉛筆、定規とハサミなどを
自前で揃えましたが、
あとは教科書もノートも全部学校で支給されました。

幼稚園の仲間がみんな一緒に上に行っただけだし、
敷地も同じ、先生も前から知っている。
結局なんの違和感もなく突然小学生になってしまいました。


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2005年3月14日(月)

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