中秋節が始まりました。
保山のスーパーの店先には華やかに月餅が飾られ賑っています。
値段も1個1元のものから、
豪華な化粧箱に詰め合わせた1000元を超える贈答用まで様々です。
特に今年は、健康志向から甘さ控えめのもの、
皮や餡に野菜、アワ・ヒエ・大麦などの雑穀を使う
新しいタイプも人気があります。
中秋節の1週間ほど前から
日ごろお世話になっている役所や取引先を中心に
月餅を持って挨拶に行きます。
幼稚園からも毎年各家庭にバースデーケーキのような大きさの月餅を
お土産に持って帰ってきます。
皮が薄く餡がたっぷり入っている
広東風月餅が大都市では人気ですが、
雲南の月餅は一風変わった趣です。
雲南名物の生ハムを使った「雲腿月餅」。
皮と餡の割合が4対6と、皮が厚くつくられています。
中身は細かく切った雲南ハムをラード、蜂蜜、砂糖、松の実であえ、
薄くのばした白餡で包まれています。
表面は月餅の模様型を使わず、パイ風の皮で丸く形成して、
表面に卵を塗り、オーブンで焼き金色に仕上げてあります。
加工場近くのサトウキビ畑からとれた
ジャリジャリとした食感が残る砂糖の甘み、
塩がきいた独特の香りがある雲南ハムの旨みが、
皮の油と共に口いっぱいに広がります。
プーアール茶と一緒に食べると脂っこさがなくなって
味の深みが増します。
すべての材料を地元の特産品を使って作った月餅は
雲南の文化と歴史を感じることができる1品です。
我が家ではサトウキビの穂をススキにみたてて飾り、
お団子を作ってお皿に盛り、巨大月餅を切り分けて、
中秋の名月をお祝いしています。
農場から見える星空と月は格別、
天の川や星座の鮮明さはプラネタリウム以上。
まさに星降る秋の夜です。
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