9月中旬からコーヒーチェリーの収穫が始まるのに備えて、
収穫用の通路の除草作業が急ピッチで進められています。
雨で畑に出られない日は、
来年度の植えつけ用苗の鉢上げを行っています。
二つの作業が終了すると、
農園の主任・スタッフとその家族が集まって
レストランで食事会が開かれます。
3か月に及ぶ雨季の除草と施肥の作業は単調で重労働。
スタッフの疲労とストレスがピークに達しています。
リフレッシュのため慰労を兼ねての食事会は
皆が楽しみにしているイベントです。
農園のスタッフは、家族の生活費や学費を稼ぐために
辺境の村から出稼ぎに来ています。
普段スタッフは貯金をするために節約し外食をしないので、
外食は特別なごちそうです。
田舎のレストランにはメニュー表はありません。
店頭に並ぶ食材の中から
食材の組み合わせ・味付け・調理法の
好みを伝えて注文していきます。
料理が出揃うまで時間がかかるので、
男性スタッフはお酒を飲みながらトランプに興じます。
女性達はテレビドラマや歌謡番組に釘付けです。
農園では簡易水力発電機で電力を起こしている為
普段テレビをつけることが少ないのです。
いよいよ食事が始まるとコーヒーの話題になります。
「農園のB地区の道幅を太くする工事ができないのか?」
「運搬機が入れればもっと作業がしやすい。」
「コーヒーはあんなに苦いのに都会の人はどうして好むのか?」
など。女性はもっぱらファッションや髪形、
美容の話題でもちきりです。
驚くことに農村の人が話題に上げ
憧れている日本のブランドがあります。
ソニーの電化製品と資生堂の化粧品です。
食事の後は家族ごとに民族舞踊や出身地の歌を披露して
真夏の長い夜が更けていきます。
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