加工場の周辺では竜眼の収穫がピークを迎えています。
収穫は7月~9月までの2ヶ月。
中国南部が原産で、直径2.3㎝の丸く茶褐色の果実。
葡萄の房のようにたわわに実がなります。
中央の大きな種の周りの果肉は白くゼリー状、
ライチより濃厚でフルーティーな独特の香りで一粒食べるとやみつきになります。
地元の人は「子供にたくさん食べさせすぎると鼻血がでるから気をつけてね。」
といって庭先からもいできた
みずみずしい竜眼を山盛りにして差し入れてくれます。
さてこの竜眼、雲南省では絶大な人気の果物。
特にここ保山の「ルージャンバーの竜眼」は
日本で言えばさくらんぼ佐藤錦級のトップブランド。
コーヒーの樹との相性が良く直射日光をさえぎる為の
シェードツリーとして活用する為に畑に植えられていることもあります。
日中各家庭の庭で、
8メートルにもなる樹木から収穫した竜眼を公道に集めて
女性陣が商品用に束ねて箱詰めしていきます。
女性や子供たちが道沿いに商品を並べて待っていると、
夕刻、街からトラックが買い付けにやってきます。
一キロ当たり4元という高値。
各家庭で一日で平均20キログラム、
80元の現金収入はとても大きな副収入です。
このお金で子供たちは学校に通うこともできるのです。
たくさん収穫した竜眼は乾燥させて漢方薬としても重宝されます。
皮ごと蒸してから天日干しに、
硬く真っ黒になった竜眼を冬の間保存食として利用します。
虚血の時の滋養強壮に良いとされ、
風邪を引いた時や産後の肥立ちを促すために食されます。
干し芋のような食感で甘く香ばしい味わいです。
ここでしか味わえないフレッシュな竜眼、
雲南を訪れた際はぜひ召し上がってみてください。 |