現在、農園では雨期の合間の晴れた日に、
愛情をたっぷりかけて育てたコーヒーの苗を
定植するための準備をしています。
今年は農場の面積を拡大するため、
以前の持ち主がトウモロコシを栽培していた、
斜面が急な場所に定植をします。
この作業の課題は、
トウモロコシの栽培用に作られている幅90cmの細い段々畑を
コーヒーの栽培に適した200cmの段々畑に
整地し直さなければいけないことです。
その重労働をいかに効率よくするかも重要です。
雨期の合間に段を直すには、土地の面積が広すぎる上、
雨を含んだ土は重くなっているので時間も人手も足りません。
そこで考え抜いて次の方法を採用することにしました。
まず、段差2段の真ん中に定植用の深めの穴を掘ります。
穴の底に木炭をたっぷり入れ、
その上に元肥になる有機肥料をたっぷり与え、
土を置き、苗を定植します。
この状態では段差は変わりません。
段差は年間の除草や追加の肥料を与える作業と同時に
土を少しづつ下ろしていき、
1年かけて2段を1段にしていくのです。
これは簡単な天地返しの作業になり、
雑草防除の役割も果たしています。
1つの作業にいくつもの意味を持たせる事により、
作業時間と労働力を軽減させることができます。
そして定植の最後の作業。
定植した苗の周り50cmにコーヒーの白いパーチメント。
その上に黒い木炭・灰を30cm幅に置いていきます。
これは、雑草防除と保湿・防虫の意味があります。
白・黒・灰色・そして濃厚なコーヒーの葉の緑色が
バランスよく配置されていきます。
この作業、赤土の大地にまるで絵具で色を付けるように
とても美しい風景が広がっていきます。
それと同時に達成感が満ちてきて、私の大好きな仕事の一つです。
農園は毎日35度を超える夏真っ盛りです。
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