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7.にーはお、雲南!〜豚編〜
私たちの加工場裏にあるタイ族の村では、
いよいよ春節の準備が始まりました。
12月27日から1月10日の間、前お祝いが行われます。
何をするかというと、
各家庭で200kg以上ある豚を一頭ずつ解体して、
気心知れたお友達や親戚・近所の人に、
1日中、豚料理を振舞うのです。

この行事に始めて参加した私たちは、驚きの連続です。
村の100世帯ほぼ全家庭で解体が行われ、
この期間に村人400人ほどで15tの豚肉が調理・加工されるのです。
肉の解体から肉の薄切り・ミンチ・干し肉まで、
すべての作業が中華包丁1本、手作業で行われます。

そして、村に住む女性のたくましさ。
夫が解体した150kg程の肉の塊と15kg程の腸を何の迷いもなく、
手際よく下ごしらえをしていきます。
彼女たちにとっては当たり前のことなのでしょうが、
長〜い腸を洗濯物でも洗うかのように、
酢や香草で汚れを落としている姿は、圧倒されます。
その腸は、料理をいただいた参加者全員で、
手作り豆腐と豚の血・ミンチ・香草をたっぷり詰め、
豚豆腐という巨大ソーセージになり、軒下で乾燥させます。

驚きはこれだけではありません。
豚の毛以外は、すべて食べるのです。
お客さまに出される豚肉料理の種類は、各家庭15種類以上。
内臓系が苦手な私ですが、お勧めはレバー料理。
あんなに癖のないレバーは食べたことがありません。

でも、村人のお目当ては、年に1度この時期だけに食べる、
生豚肉ミンチと野菜の千切りの辛味あえ。
食べた後は皆、40度の白酒を一口。
胃の消毒です。
生もの好きの私たちも、さすがに生豚肉には抵抗を感じましたが、
一口だけ試食。
味も食感もネギトロでした。

村の行事に参加するたびに、仕事中には気がつかない、
村人の特技を発見でき、
何か新しい取り組みができるのではないかと、ワクワクしています。


2010年1月20日(水)

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