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6.色が変わるコーヒーたち(2)
白いコーヒー豆の熟成後、白い殻を剥いて、軽く磨くと、
中から「緑色のコーヒー豆」が顔を出します。
熟成が上手くいった緑色のコーヒー豆は、
宝石のような輝きを持っています。


コーヒーの雑味を減らす作業は、まだまだ、続きます。
緑色のコーヒー豆は、焙煎による味のムラを防ぐために、
大きさわけを行います。
その後、手選別により、
形が悪い豆や味に影響する豆が取り除かれ、
焙煎場へ運ばれて行くのです。

通常の焙煎だと、緑色のコーヒー豆が茶色に変身するのは、
15分から20分程度。
じっくりじっくり、焙煎しています。
焙煎は、栽培や加工と同じくらい、非常に奥の深いものです。
焙煎技術者は、
おいしい特徴が一番引き立つ焙煎度を試行錯誤して考え出します。
焙煎度によって、コーヒー豆の茶色の濃さも変わり
消費者の目も楽しませてくれます。
さらに、焙煎豆同士をブレンドして、
個性あるコーヒーに仕上げていくのです。

そして、カップに注がれる瞬間、最後の技術者の登場です。
食卓に届いた焙煎豆で、コーヒーを入れる消費者の皆さん自身です。

一つのお米の種からお米になるには、八十八の農作業があるので、
八十八を縦に書いて「米」という漢字になったと、
一説では言われています。
それと同じように、1杯のコーヒーには、
たくさんの技術者達の工夫と努力のものがたりが詰まっていると、
つくづく感じます。
だから、コーヒーは、奥の深〜い究極の嗜好品なのですね。

今やコーヒーは、私たち日本人にとって、
欠かせないものになりました。
今度、コーヒーを飲まれる時、
是非、産地やコーヒーに携わる人たちの想いを、
想像してみられてはいかがでしょうか。


2010年1月13日(水)

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