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49.ザ・農民画「雲南コーヒー農園」

2月11日より東京南青山のギャラリー・ワッツで開催された、
中国農民画展。
邱先生の幻の化粧水サンプル配布もあって、大盛況だったようですね。

僕はこの農民画、最初は上田尾一憲さんのコラムで写真を見ただけで、
何だこの簡単な絵は、僕でも書けるかも!
等と生意気な感想を持っていました。
しかし北京の「種子林」で実物を見たときには、
その色使いの鮮やかさや和やかな雰囲気に、
穏やかにゆっくりと時間が流れていく感覚に包まれ、
何気に感動してしまったのです。

その上田尾さんによる農民画の本を見ながら、
コーヒー農園の農民画を描いてみたらどんな感じになるだろう、と思い
先日、上田尾さんが雲南にいらした際に相談し、
一緒になって構図を考えました。

高黎貢山の麓に広がるコーヒー畑で真っ赤なコーヒーの実を収穫する人たち、
タイ族のお寺とそこで暮らす少数民族、
大きな木綿の樹が目印の邱公館の加工場で、
コーヒーの実を剥いて、コーヒー豆を丁寧に天日乾ししている人たち。
そしてその近くを悠々と流れる怒江。

この絵を見ていると、
コーヒー農園で仕事をしているこの人たち
何だかとっても楽しそうだな~、
なんて他人事のように羨ましく思ってしまいました。

そんな羨ましい世界の真ん中で指揮している作業着の男性、
どうやら僕がモデルになっているようで、
その顔をじーっと見つめてみると、
やはりとても楽しそうに見えてしまうのです。

もう少し格好よく描いてくれても、等とぶつぶつ思いながらも、
農民画って、見ていると気持ちが緩やかになり、
ついつい笑顔になってしまうような、
不思議な魅力を持っているんだなと納得しました。


2008年2月29日 <<前へ  次へ>>