第1065回
浦東の路地裏を探訪しました
上海における邱永漢グループのビル、
「永華大廈」を訪れ、
セミナーの開催の
お世話をしてくださる方々にご挨拶し、
あわせて「永漢日語」を見学したあと、
今回のセミナーの開催にあたって
支援いただいている瀬谷さんご夫妻に
案内していただいて
ビルの裏手のいわば路地裏に入っていきました。
上海の浦東は、
いまや中国発展のシンボルとして
新聞やテレビで報道され、
私たちの頭の中にも
一つのイメージができあがっていますが、
にぎやかな大通りから奥のほうに
一歩足を踏み入れると、
とたんに上海の庶民の人たちが
生活されている様子が目の前に開けます。
かなり古ぼけた住まい、
あちこちに干されている洗濯物、
大きな中華なべで、
昼時のおかずを揚げている様子などが
目に入ってきます。
そうした一角にある、わりにこぎれいな
韓国料理の店に入って、
私たちは石焼ビビンバをいただきました。
一つあたり6元(90円)くらいでした。
食事をいただきながら、
ガラス窓を通して外をのぞくと、
若いお兄さんが道端にしつらえた
まな板に燻製された肉の塊をおき
包丁で細かく切って、
それらをパンにはさんで、売っています。
おいしくそして安いのでしょう。
若いお嬢さんたちも並んでいます。
上海で生きている人たちの生活の一端に
触れたように感じました。
そして、自分が過ごしてきた
昭和30年代の日本でも
路地裏に入るとこういう具合だったなあ
と思い出しました。
自分たちはこうした生活を経ながら
経済発展の恩恵を受けて
生活がだんだん豊かになっていきました。
たぶん、中国の人たちも時を経るにしたがって、
より豊かな生活を
送られるようになるのではないかと
思ったことでした。
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