Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第976回
邱さんが谷牧さんと会談した人民大会堂が見えました

北京の名所、天安門広場のなかで、
ガイドさんは、
「前方に見えるのがご存知の天安門、
 左手にみえるのが人民大会堂、
 そして右手に立っているのが革命博物館です」と
説明してくれました。

私は右手の方を向き
「ああ、これが人民大会堂か」と
まじまじと眺めました。
というのも、いまから19年前の昭和63年9月、
邱さんが、初めて北京の地を訪れ
当時、中国政治協商会議の副主席であった
谷牧(コクボク)さんと面談したのが
この人民大会堂だからです。

谷牧さんはエズラ・ボーゲル博士が書いた
『中国の実験』にもよく紹介されていて、
副総理として長く経済を担当し、
深センをはじめとする
経済特区の設立にかかわってきた人です。

邱さんは、駐日中国大使館の肝煎りで
この谷牧さんと会談し、
短い間に話がとんとんと進んだと
述懐されています。

「(谷牧さんは)経済関係の最高責任者で
たちまち旧知のように話がはずんだ。
計画経済のトップにも
こんな人がいるのかと驚いたが、
『邱センセイにもこれから
 度々おいでいただいて、
 我々にもお金儲けを教えていただきたいですね』
と冗談交じりに言われたときは、
『これで方向は決まったようなものだ』と、
私は中国の前途を楽観するようになった。」
『アジアの曙』平成6年)

このように、この人民大会堂は
邱さんが中国で事業を展開していく
きっかけになった一幕が演じられた場所です。
このときの会談の様子を想像しながら
天安門の方に向かって歩いていきました。


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