第974回
京劇に興味を持つようになりました
北京を代表する
「北京京劇院」という劇場に行って
京劇を見ました。
このときは三つの芝居が演じられました。
最初は《三岔口》(サンチャーコウ)
という題名の芝居です。
「三叉(さんさ)路」に面した宿屋で、
二人の男が真夜中、闇のなかで
格闘を繰り広げるというお芝居です。
互いに相手が見えない中、
手探りで相手を探しながら、
激しく動き回り
ときにコミカルな演技もはさまれていて、
見ているだけで、楽しくなりました。
次は《天女散花》(テンニョサンカ)
という題名のお芝居です。
きれいに着飾った一人の天女が登場し、
華麗な踊りを演じます。
まあ、可愛い天女さんで、
長い袖を上下に振ったりして、
すっかり魅入られてしまいました。
最後のお芝居は
《虹橋贈珠》(コウキョウゾウシュ)
というお芝居です。
水の女神が、人間の若者に恋をするのですが、
神と人間の恋愛はご法度で
神々の軍隊が二人の仲を引き裂こうとします。
ですが女神はこの恋を実現するために
神々の軍隊と戦いをくりひろげるという
ストーリーのものです。
しかし、正直なところをお話しますと、
お芝居を見ながら
どんなストーリーのお芝居が演じられているのかは、
よくわかりませんでした。
ではどうして、
お芝居の筋がわかったのかというと、
日本に帰ってきてから、
インターネットで調べたからです。
広島大学の加藤徹さんとおっしゃる先生が
ご自身のHPで
「京劇舞台中継」と題する記事を
お書きになっていることを知り、
「なるほど、こういう筋書きだったのか」
とわかったのです。
旅に出、これまで接触したことのなかった
京劇を見ることで、未知の世界に興味をもち
新しい知識を仕入れることにもなって
趣味が少しふくらんだかもしれません。
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