第946回
新しい仕事を創り出せたのは邱作品に親しんでいたから
私は
「今の時代を流れている潮流のひとつは老齢化です」
という邱さんの言に導いていただいて
「老齢化」に焦点を置いて、
新しい事業を考えました。
そして「年をとったらデパートの隣に住もう」
という文章に新鮮な刺激を受け、
地方の街なかではありますが、
人通りのある場所で、お年より向けのマンションを
建てる事業を起案しました。
周囲から強い反対の声があがりましたが、
ほかにいい案がなかったこともあり、
私はこの事業プランを実現化させるために
逆に周囲に働きかけて、プランを具体化し、
実現させました。
途中、多くの障壁がありましたが、
邱さんの着想に目を向けたことで、
新しい事業が生まれ
今もこの事業は続けられています。
この事業が生まれ、
軌道に乗りだした頃に
お年より向けのマンションを見学した人たちは、
「これは新日鉄だからできたんですね」
と言いました。
しかし、邱さんの着想からヒントを得て、
事業の具体化に当たった私に言わせれば、
邱さんの読者であった私が
たまたま、いたからできたのであって、
別に“新日鉄”が創りだしたわけではないと思いました。
今もなお、そう考えています。
だから私は
新しい事業を創り出す必要に迫られている人や、
そういうことが好きな方は
邱さんが「商売」とか
「金儲け」について書かれた文章を
お読みになる事を薦めます。
邱さんの文章には
新しい仕事を創り出すための
よりどころになる原則やヒントが書かれています。
私は4月の末に開く
「仕事づくりの知恵づくり」セミナーで
そうした原則やヒントについて
勉強したいと考えています。
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