第934回
仕事を創り出すには相応の思考と行動が必要です
この世に生きる、多くの人は、
組織の中で働き、
上司から命じられるままに仕事をし、
そうした生活を続けることで
平穏な人生を送っていきたい
と考えていると思っています。
かつては、私もそうでした。
ところが、世の中はいつも変化し、
そうした変化に応じて
会社も変わらざるをえませんから
私たちも習い覚えたままの同じスタイルで
いつまでも仕事を続けられるという保証はありません。
たとえば、私は、以前、
新日鉄という会社に勤めていたのですが、
20年近く前のこと、
私自身が43歳になったころのことですが、
本業である鉄鋼生産の仕事が振るわなくなり、
北九州市にある八幡製鉄所の遊休地を使って
新しい事業を考える仕事につくことになりました。
私は常々新しい仕事を創り出すような仕事に
かかわれたらいいなあと思っていましたので、
製鉄所の遊休地を使って、
なにか新しい仕事を創り出すような仕事を
やれることになって
これは嬉しい、楽しいと思いました。
でも、当地に赴任して、
以前赴任した頃と比べると、
周辺の街がさびしくなっている光景に接し、
こういうところで、
どんなことができるんだろうと
頭をかかえてしまいました。
妙案が浮かんでこないのです。
戸惑う日々が続くことになりました。
あとになって気づいたことですが、
それまで自分が身に着けた知識や経験は
鉄づくりの仕事を通して得たものであって、
このときのように、
まったく別の新しい仕事を創り出そうかという場合には
これまで、身に着けてきた思考や行動は役に立たず、
違うものが必要なのです。
今回の「仕事づくりの知恵づくり」セミナーでは
こうした場合に必要な思考と行動について
勉強することにしています。
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