第928回
香港の友人に『利殖は常識に従うな』も薦めました
私は香港のセミナーに
参加してくださった友人が
深センの不動産を
購入しようとしていることを知り、
『不動産が一番』をお読みなるよう薦めました。
と同時に、『利殖は常識に従うな』という本も
お読みになるといいと薦めました。
どうしてこの本をすすめたかと言うと、
この本には、次のように
中国の不動産に投資する場合に
注意すべき点が丁寧に書かれているからです。
「先ず第一に建築業者が
信用のおける業者であるかどうかを
確かめることである。
中国で不動産をてがける業者は、
現地の企業もあれば、
香港や台湾やシンガポールの業者もある。
それらの業者の合弁による現地法人もある。
名前のある会社だからとか、
国有企業だからとか
といって安心はできない。
売り出して思うように売れないと、
途中で工事を中止することも珍しくないし、
なかには前渡し金を持って
ドロンを決め込む業者もあるからである。
第二に、利回りの良さに惑わされないことである。
年20%以上の利回りを保証すると言われても、
業者が健全なことが前提になる。
業者に保証してもらうより、
その不動産がロケーションがよいか、どうか、
建物のグレードがちゃんとしているかどうか、
またその他の地域の不動産の需給状態がどうか、を
きちんと把握することが大切である。
アジアはどこでもそうだが、
不動産の値段や賃料は需給によって
上へも下へも激しく動く。
だから、家賃が半分くらい下がることも珍しくない。
そういうことが起こることを
想定の中に入れておく必要がある。
第三に、不動産の管理を
きちんとしてくれる業者がいるかどうかである。
そうした信用のおける管理会社に
管理が依頼できることが前提になる。
どうしてかというと、
自分の住んでいない
遠隔の地に持っている不動産は
どうしても目が届かないし、
賃貸をしたり、家賃の取立てをしたりするのに、
まさか自分でいちいち飛んでいくわけには
行かないのである。
以上の諸条件について納得がいけば、
あとはローンをどうするか、
また不動産の名義を個人の所得にするか、
それとも会社をつくって
会社名義にしておいたほうがいいか、
といった具体的な問題になる。」
(『利殖は常識に従うな』平成9年)
私が深センの不動産物件を買おうかという人に
『利殖は常識に従うな』をお薦めした理由が
おわかりいただけたのではないかと思います。
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