Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第919回
足跡探訪の旅の終点はコンベンションセンターです

香港での邱さんの活動の足跡を
探訪するツアーの続きです
私たちは再びバスに乗り、
邱さんがついこの前まで住んでおられた
アパートメントの階下にある
コンベンション・プラザ(国際会議場)に
向かいました。

コンベンション・プラザは
九龍半島の対岸の香港島にあります。
私たちを乗せたバスは
九龍半島と香港島を結ぶ
地下トンネルを通って
目的地まで運んでくれました。

到着したコンベンション・プラザの一階には
お茶を飲める場所があり、そこからは
8年前の香港返還のとき式典会場となった
香港会議展覧中心という建物が見えるはずです。

ところがあいにくと、
後日のイベントの準備のために
飾りつけなどが行われていて
中に入ることができません。

やむなく、
コンベンション・プラザの入り口の前で、
締めくくりの言葉を送り、
邱さんの香港における活動の跡を
訪ねるツアーを終えました。

探訪の旅は半日たらずの短いものでした。
でも、邱さんが、24歳のとき、
亡命青年として香港にやってきて
転がり込んだあたりを見学し、
またそこを拠点に、せっせと日本に向けて
郵便小包便を送って苦境を脱し、
お金持ちになったことや、
それを契機として、
カルチャーの異なる現地の女性と
結婚されたことなどに
思いをいたすことができました。

邱さんご夫婦はその後、
日本にわたるわけですが、
時を経て、再び、香港に移り住まれ、
見晴らしのいい場所から、
中国大陸の未来に賭けるようになったことに
思いをいたすこともできました。

そうした旅のあとに去来するものは
青年時代、見知らぬ土地で、
夜もろくに眠れない夜を過ごし、
「地獄」に落ち込んだような思いをした人が、
時を経て、ビクトリア湾を一望できる
「天国」のような処に居を構え、
新しい夢の実現に情熱を燃やすという
嘘のようだけれども本当の人生物語です。


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