第907回
邱さんが居候していたところは高台の高級住宅街です
若き日の邱さんの活動の足跡を
探訪するツアーの続きです。
私たちはネーサン・ロードを北上して
しばらく歩いたのち、
金巴利道(キンバリーロード)と
表示された道に向かって、
右手に曲がりました。
それから、しばらくすると、左手に曲がり、
小さな階段状の坂を昇りました。
そこには、なにやら細い路地があり、
いくつかのレストランが並んでいました。
証券会社の香港支店で仕事をしている人が
「この辺は外国人が好んでくるところですよ」
と耳打ちしてくれました。
言われてこの辺の住所に注目すると
「諾士佛台(英語でナッツフォード)」という
住所表示がでていました。
どこかで聞いたような名前だなあ
と思っていましたら、
香港在住の友人が、
「このあたりが邱先生が居候されていた
“諾士佛台”ですよ」
と教えてくれました。
そういわれて、
「あっそうだったなあ」と合点しました。
しばらく立ち止まって、周囲を見回すと、
この辺は高台になっていて、
高級地の雰囲気が漂っています。
「邱先生が居候していた先は
お金持ちの住む立派な高級地なんだ」
ということに気づきました。
邱さんが香港に飛んで転がり込んだ先は
台湾の大きな資産家だったということですし、
のちに知り合って結婚された奥さんは、
香港でも有数の薬屋さんの娘さんで
邱さんの居候先の隣に
住んでおられたとのことですから
居候先が高級地であるのも、
当然のことかと考えました。
ちなみに、ツアーを終えてから
ガイドブックに目を通して見ると、
レストランが並んでいた場所は
「ナッツフォード・テラス」という名所で
「イタリア・ロシア・地中海・タイ・日本などの
各国料理店が並び、外国人や香港の若者達が多い。」
と書かれていました。
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