第906回
“Ｑ旗”を立ててネーサン・ロードを北上しました

若き日の邱さんの活動の足跡を
探訪するツアーの続きです。
邱さんが香港に飛んで友人と落ち合った
ペニンシュラホテルから、
私たちはネーサン・ロードを歩いて
Ｑさんが居候先にしていた場所に
向かうことにしました。

のちに邱さんは物資豊かな香港から
物資が乏しい日本に貴重品を
郵便小包で送ることで
お金持ちになるのですが、
重い郵便小包を手にして歩いたのが
ネーサン・ロードだったと
うかがっています。

そこで、私たちは邱さんが
小包を持って歩いたのと
逆の向きになりますが
ネーサン・ロードを北上して
居候先に向かいました。

このネーサン・ロードというところは
実際に歩いて「ああ、ここかあ」と思いました。
香港を訪れたことのある人なら、
たいてい、立ち寄ったことがあると思います。
渋谷とか原宿のようなところと言っていいでしょうか、
普段の日でも大勢の人が集まるにぎやかなところで、
まして、私たちが訪れたのは土曜日のことですから
大勢の人で溢れかえっていました。

香港在住の友人は、事前に私に
道に迷う人がでるのではないかと
警戒信号を送ってくれていましたので
私は“旗を立て”
それを目印に歩くことを思いつきました。
邱さんから以前、“旗を立てて世界旅行”が、
日本人の発明品の一つだと教えていただき、
このお知恵を借用したのです。

私は妻にローマ字で“Ｑ”と書き入れた旗を
３本ほどつくってもらっていました。
こうして日本から運んだ３本の“Ｑ旗”を
所々になびかせながら、
邱さんが居候をしていた先に向かいました。
先導役は、香港在住の友人です。
この方に、若き日の邱さんの活動の様子が
記載されている本を数冊送っていましたので、
私はあとからついて歩いていくだけです。