Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第895回
心のこもった応対は国境の壁をとりのぞいてくれます

深センを訪れた話の続きです
私を含む7人の日本人が深セン博物館を訪れ
男性スタッフから懇切な説明を受けました。
おかげで、短い間にしっかり動き回り
おなかがすいてしまいました。

「どこか、近くにレストランがありませんか」
と男性スタッフの方に聞くと、
近くに中華料理店があるとのことで
男性スタッフに同行していた女性スタッフが
私たちを中華料理店に案内してくれました。

この女性スタッフがまた優しく
かつテキパキと行動するので
私たちは皆、一緒に食事をしましょうと
強く誘いかけました。

彼女はちょっと当惑気味でしたが
携帯電話で、男性スタッフに電話をし、
「ああそうか、いい機会だから
 日本からのお客さんにつきあってあげなさい」
とでも言われたのでしょうか、
私たちと一緒に食事をしてくれることになりました。

お店に着くと、
彼女に料理の選定をお願いし、
そして、あれこれ聞きました。

戸田:「あなたはどちらかこの町にいらしたのですか?」

女性:「2002年に四川省から来ました。」

戸田:「四川料理の四川省ですね。
     成都からいらしたのですか?」

女性:「いいえ、重慶です。」

戸田:「中国で人口が一番多い重慶ですね。
    お父さん、お母さんはお元気ですか?」

女性:「いえ父はなくなりました」

戸田:「それは悪いことを聞きました。
     お母さんはお元気ですか?」

女性:「母はインテリアの仕事をしています」

戸田:「それは素晴らしいですね。
     それにしても日本語が上手ですね。
     どうやって勉強なさったのですか?」

女性:「自習です。私は大学は行っていません。
     でも第一外国語として英語、
     それから第二外国語として
     日本語を選んで勉強しているんです。
     実は、こうして日本人の方たちとお話するのは
     初めてなのです」

戸田:「失礼ですがおいくつですか。
     20歳代の後半ですか?」

女性:「いいえ、18歳です。もうじき19歳です。」

戸田:「パソコンは使われますか?」

女性:「いえ、パソコンは持っていません。
     でも電話はありますよ」

と言って彼女は紙の上に、
自分の電話番号を書いてくれました。
私の質問に対して、
素直にそして真剣に答えてくれる態度に、
すっかり感動してしまい、
しばし国が違う女性と話をしているということを
忘れてしまっていました。

中国が益々発展し、
こういう女性が世界狭しと活躍する時が
早くくるのを願わずにはおられません。


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