第887回
邱さんの投資原則を受け入れる人は少数派です
いま邱さんが明らかにしてくださった株の原則を
11回にわけてお伝えする通信セミナーを行っています。
そして受けて下さる方が逐次、
それぞれの感想を伝えてくださいます。
そのなかで、多いのは、
「邱さんの原則は
とても分かりやすい言葉で書かれています。
ですが、この原則にそった形で行動することは
容易なことではありません。
ついつい、原則からはずれて
自己流の走り方をしがちです」
といった種類のものです。
どうして、
そういう感想をもたれることになるのか
考えさせられます。
そしてふと、あることに気づきました。
邱さんの株式投資についての考えは
誰もが受け入れやすい、
「多数の人が支持する意見」ではなく
「少数の人しか支持しない意見」
ではないかということです。
人は誰しも、大勢の人が歩いている道を歩くと、
安定感を覚えます。
たとえば、いまこの株が高くなっているから、
この株を買うと儲かりますよ、と誰かがいえば、
多くの人がその話について走り出します。
が、結果はどうでしょう。
そういう風に走って、結局は損をしたと
ホゾをかんでいる人が多いのではないでしょうか。
その点、邱さんは、値が低くなって
だれも踏み出さないようなときに株を買っておくと、
酬いられますとおっしゃいます。
この考えを受け入れるには、勇気が要ります。
おいそれとは受け入れられません。
ですが、株は安くなったところから
高くなる可能性を持っていますから、
この少数者の道を通ることで、
チャンスにめぐり合える可能性が高まります。
そんなことを考えていると、
昔、邱さんが書かれた株式投資エッセイのなかに、
そうしたことにふれたものが
あったような気がしてきました。
本棚から数冊の本を手にとって
ページをくっていると見つけました。
昭和47年に発行された
『世の中どう変わる』(日本経済新聞社刊行)
という本に収録されている
「少数意見こそ株式投資のコツ」という評論です。
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