第884回
「銘柄選びに全エネルギーを使っています」
邱さんはよく、
『株の儲けは智恵が10%で、あとの90%は辛抱料』
とおっしゃいます。
私が行っている「株の原則」通信ゼミナールでは
7冊目のテキストで、この原則を取り上げています。
最初にこのコースを受講いただいた方は
この原則について
次のような感想を寄せてくださいました。
「邱先生は株の銘柄選定に要するエネルギーは10%程度、
あとの90%は高くなった株を売らないで
ガマンする辛抱料とおっしゃいます。
ですが、私の場合は智恵がないので、
銘柄の選択に100%のエネルギーを使ってしまいます。
邱先生は、大変な先見性のある方ですので、
10%のエネルギーで可能なのかしら、と思うのです。
例えば、中国の不動産の株を買おうか考えるとします。
その場合、単に、四季報に掲載されている
情報だけでは不十分に思えるのです。
中国という国における不動産の仕組み
たとえば、個人に所有権が無いが
どう解釈したらいいのかとか、
当該不動産会社の主な投資地域を地図で探してみるとか、
邱先生の、不動産に関する著書も読んでみようとか・・・
その著書の題材が、たとえ、時代が古く、
対象国が違っていても、
不動産に共通する重要なことが
書いてあるかもしれないし・・・などです。
こういうことは、逐一やり始めますと、
もう、へとへとです。実際にはやり切れません。
このように、凡人の場合、
10%の智恵では足りないような気がするのです。
しかし、私自身は、山ほどエネルギーを使い、
よくよく考えた末の銘柄選択ですので、
その後は余り心配せず、はからずも、
『不在地主』的気分になりやすい
という効用があるように思います。」
私もかつては、邱さんの投資原則は
天才肌の人だけが実践できる方法で、
普通の人間には難しく、
取得不能ではないかと思っていました。
しかし、実践、勉強、反省のくりかえしのなかで、
邱さんが明らかにしてくださった投資法は
天才肌の人だけの投資法でなく、
普通の人間も訓練次第で、
実践できる投資法だと感じるようになりましたので、
そうした趣旨のことを書いて
この方にメールを返信しました。
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