第822回
「年をとっても、楽しくやれる仕事ってどんなこと?」
人間に限らないでしょうが、意思疎通は
お互いに顔を知ったもの同士で行うのが
自然で、楽しいものです。
ですが、たとえ面識はなくても、
自分が知りたいことを
教えてくれる人がおれば、
喜んで意見を求めるものです。
前回、ある日本の社長さんが
香港の銀行に口座を設けたいと
メッセージを発し、
それを香港在住の女性がキャッチし、
道案内しましょうということになった話を
紹介しましたが、掲示板での交流は、
そうした話に限られるものではありません。
福岡のセミナーに参加した人のなかに、
自分がいま従事している仕事が、
だんだん下火になっていて、
“衰退業種”から足を洗おうと
転職を考えているのですが、
仕事を変えるにはまた不安があって
思案投げ首になっている人がいました。
その人が、掲示板に次のように書きました。
「セミナーで戸田さんに、
いくつかアドバイスをいただきましたが、
その際
『人生は思いのほか長いマラソンです。
年をとっても、楽しくやれる仕事
といった角度からの探究も
参考になるのではないですか』
と言われました。
そこで、皆さんに質問します。
皆さんにとって、
『年をとっても楽しくつづけられる仕事』
ってどんな仕事ですか。」
そうしたら、香港で勉強教室の先生をしている
女性が登場して答えました。
「私も戸田さんから、同じようなアドバイスをいただき
『あと50年、つまり80歳までは続けられる仕事がしたい』
と思うようになりました。
あなたにとって『年をとっても楽しくつづけられる仕事』
というのは、あなたが、何を楽しいと思うのか、
あるいは何が性にあっていると思うのか、
また何を求めているのかによって変わると思います。
また、“衰退業種”とおっしゃっていますが、
プロとして何年間も携わっていらした仕事です。
きっとそのご経験の中に、
他の業種の方にはないスキルを
身につけていらっしゃると思うので、
それを生かすことも大切だと思います。」
この話には質問した人からの再質問があり、
また別の人が割り込んで会話に加わり、
意見の交換が続いていきます。
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