第814回
腑に落ちないことがクリアになる勉強は有益です
私のところの長男は昭和44年生まれで、
彼が小学校に通いだした頃のことですが
ある日、新聞を見ていると、ある小学校で
面白そうな理科教育をおこなわれているのを
取材した記事が記載されていました。
どこが面白いかというと、
理科の勉強で、先生が生徒に問題を出し、
生徒に自由に答えを出させ、
また討議もさせ、その上で実験をして、
どの答えが正しかったかを明らかにし、
なぜ、そういう結果になったのかを
明らかにさせるのです。
このスタイルの勉強だと、
自分にとって腑に落ちないことを
自分であれこれ考えながら
問い詰めていく力が養成されるように思われ、
興味を持ちました。
この授業は“仮説実験授業”と呼ばれるもので、
板倉聖宣さんという人が創設したとのことで、
私はこの“授業”は勉強するに値すると思い、
図書館に行って、板倉さんの本を借り出し、
面白かったので、本屋さんに注文し
数冊手に入れて何度も読むようになりました。
こうしたことをきっかけとして、
私は“仮説実験授業”のことなら
センセイがつとまるくらいに勉強しました。
そして“仮説実験授業”は
一学級ほど子供たちを集めて行うものですが
長男に対して、この”授業”をやってみました。
子供の勉強と称して、実際は親である
自分のために勉強したのではないかと
思わないでもありませんが、
3年ばかり前のこと、30歳を超えた長男に
ガキの頃の“仮説実験授業”はどうだったか
と聞いてみたら、面白かったといいました。
私自身この勉強で、腑に落ちないと
思い続けていたことがクリアになりましたから
私と同じような悩みをもつ親には
役に立つのではないかと思い
セミナーに集まった若いパパさんやママさんに
こうした体験を語りました。
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