第813回
親は自分が苦手だったことの勉強に関心を持ちます
福岡のセミナーには
小さなお子さんを育てられている
パパさんやママさんが出席されました。
若いパパやママさんは、お金のことに
強い関心を持っていますが、
それ以上に子供を上手に育てるには
どうしたらいいのかにより多くの
関心を持っています。
そうしたパパさんやママさんを前にして、
私は約30年も前のことですが、
妻と二人の子供と一緒に
伊丹空港から福岡空港におりたち、
電車に乗って北九州市に
赴任したころのことを思い出しました。
長男は幼稚園児でしたが
当地に5年ばかり勤務している間に
長男も長女も小学校に通うようになりました。
また赴任早々、当地で生まれた次女は
幼稚園に通うようになりました。
こうして、私の家でも
子育てが重要なテーマになり、
私も子供の教育に
関心を持つようになりました。
まず礼儀作法を身につけ、
また健康なからだづくりに役立つと思い、
剣道教室に通わせました。
つづいて、理科や算数の分野で
正確な基礎知識を与えるには
どうしたらいいのかを
考えるようになりました。
どうして、そんなことを考えたかというと
自分が人並みに勉強してきたけれど
自然界のいろんな現象について
基本のところがよく理解できておらず、
算数の分野についても、
たとえば、ある数にゼロを掛けると
なぜゼロになるのかといった
基礎的なことがわからないまま
年をとっていました。
そして子供たちも、私と同じように、
基礎的なことをきちんと理解できないままに
年をとるのでないかと思いました。
そう思いながら、新聞の学芸欄を見ていると
ある日、大阪方面の小学校で、
面白そうな理科教育がおこなわれていることを
紹介する記事を見つけ、
それが“仮説実験授業”という名前で呼ばれている
授業であることを知り、興味を持ちました。
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