第787回
株の上げ下げとうまくつきあう知恵が必要です
お金が勢いよく動くところに
自分のお金を投じたら、
経済成長の分け前にあずかることができる、
そうした期待をかけて、中国株に投資をすることが
有力な投資法として評価されるようになってきました。
その先導的役割を果たしたのは邱さんですが
邱さんが中国株投資を推奨したのが、
平成5,6年ですから、
邱さんの発言に刺激を受け、
日本人が中国株を買うようになって
10年くらいの年月が経った計算になります。
さて、実際に中国株を買った成果は
いつ投資を始めたかで、まちまちです。
たとえば、私などは平成8年頃に
上海B株を買ったのですが、
それまで高くなっていた株が値をさげ、
長く下落の時期を耐え忍ばなければ
なりませんでした。
一方、平成14,5年頃、香港H株を買った人は
その後、買った株が値をあげ、
「ひょっとして、俺は株の天才ではなかろうか」
と思った人もいたのではないでしょうか。
こういう具合にいつ買ったかで
その後の光景は悲喜こもごもですが
株はその後も動きをとめず、
上へ下へと激しく動いて行きます。
20年とか30年とかの長い目でみれば、
日本が経験したように、
中国株も値をあげていく傾向を
たどるように思いますが、
短いタームの間では、
株は値を上げたかと思えば下げ
また下げたかと思えば上げて行きます。
だから、実際にはこうした株の動きと
どうつきあうかが大きな課題になります。
当分、換金の必要はないのだから、
しばらくは株の上下にかかわらず、
じっと持ち続けようという方法もあるでしょう。
またいつか邱さんがおっしゃっていたように、
元値が倍になったら、半分を現金に変え、
残りのお金はタダの株ということで、
無欲の心境で株の動きを楽しむという道もありますね。
その人、その人が自分の置かれた状況を頭に入れて
自分なりの方針を立てて、
株とうまくつきあっていく知恵が求められるように思います。
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