第781回
ナンピン買いを続ければ、いつか効果があらわれます
私が中国株を買ったのは平成8年頃のことです。
いまからふりかえると、この頃は、
中国政府が経済の加熱を恐れ
マクロ・コントロール(金融引き締め)政策をとった時期で、
そうしたことが関係したのでしょう、
株価は激しく下がりました。
こういう状況に直面すると
株価がどこまでも下がり続けて行くような
恐怖感に襲われ、暗澹とした気分になります。
ところが平成5,6年ごろから
“中国株は前途洋々”と発言していた
邱さんは違いました。
日本が高度成長に道を突っ走っていたときも、
経済が大きく落ち込むことはあり、
松下幸之助さんが営業本部長を
兼務したことがありましたね。
いまの中国もそういう時期ですよと解説し
こういう株価が下落した時期こそ、
株を買うに適した時期だとおっしゃいました。
なるほど、こういう時期は
嘆き悲しむばかりではなく
ナンピンを繰り返すという方法が
あるのだと教えられ、
私はナンピン買いを続けました。
そうした効果が大きく出たのが、
それから3年ばかりたった平成13年頃です。
外国人しか買えない上海B株を
中国人も買えるようになったことが弾みになり、
上海B株の株価は大きく値を上げ、
私などの持ち株の時価は、
株を買うのに投じたお金の5倍になりました。
もっとも最近は、またまた
株価が大きく下がっているので
持株の時価は投じたお金の
2倍くらいまでに縮んでいますが、
こういうときでも、
時価が投じたお金の倍になっているのは、
ナンピンの知恵を駆使して
買ったからだと考えています。
私は創刊雑誌の株式投資の特集を担当し
その取材に当たっている青年に
こうした話をしました。
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