第742回
「家族会社」は“妻の財産”なのです
邱さんは昭和52年に
『妻の財産づくり』を出版しました。
私が邱さんの文章を読んだのは
昭和54年のことで、
『妻の財産づくり』は
その2年前に発刊されていました。
私が邱さんの本を読み始めた頃、
私自身はお金の蓄えが乏しく、
さきざき自分の家を建てるための
土地を手に入れるために、
頭金づくりに迫られていました。
つまり、一家の主である私の財産づくり=
「夫の財産づくり」が関心のすべてでした。
その基調はその後も変わっていませんので
久しぶりに『妻の財産づくり』を手にとり、
自分の胸に手を当てて考えても
“妻の財産づくり”といったことには思いも及ばず、
行動も伴わなかったテーマだったなあと思いましたが、
「妻の財産づくり」の有力な対策として
「家族会社」が取り上げられていることを知り、
自分も妻の立場も考えて、
財産づくりにつとめてきたことを思い出しました。
少しばかりお金がたまり、それを頭金にして
家を建てるための土地を買うと
不動産に対する関心が湧いてきて、
仮に自分に万一のことがあっても、
妻や子供が路頭に迷わないような体制を
築いておきたいと思い、
邱さんのアドバイスに従って、
定期的に収入をうみだす不動産を
手に入れるようになりました。
そして、邱さんがおっしゃっている
「家族会社」なるものをつくってみたいと思い、
妻を代表者にした「家族会社」を設立し、
そのあとに、手に入れたマンションの名義を
その「家族会社」にしました。
いま、小さいながらも
この「家族会社」が
生活のなかに溶け込んでいますので、
その存在を忘れていましたが、
今回『妻の財産づくり』を読んで、
「家族会社」が「妻の財産」として
位置づけられていることを知り、
自分も多少、“妻の財産”づくりに
つとめてきたことに気づいたことでした。
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