Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第735回
『女がひとりで生きていく法』が邱さんの関心テーマ

『女の商売成功の法則』が出版されたのは
昭和43年のことですが、
この出版のあと邱さんは
女性が一人で生きていく時代がやってくることを予感し、
『女がひとりで生きていく法』
というテーマで執筆することを
考えられたようです。
邱さんが当時のことを振り返る文章を紹介しましょう。 

「『女の商売』のあと、
私は婦人雑誌に向けて
何か書くように頼まれたことがあった。
そのときどういうわけだか、私は
『女がひとりで生きていく法』
というテーマなら書けるのではないかと思った。
結婚をしない女の人や
結婚をしそびれた人や、
それから結婚をしてみたが、
都合で結婚を解消した女の人で
一人ぐらしの人がふえるような予感がしたからである。

しかし、雑誌社の人もあまりピンとこなかったようだし
『女の商売成功の秘訣』の前例もあることなので、
私はテーマを変えてしまい、
『女がひとりで生きていく法』は
とうとう陽の目を見ずに終わってしまった。」
(「人生、途中下車があってもいい」
 『若気の至りも40迄』に収録)

「女がひとりで生きていく法」の執筆構想が
陽の目を見なかったことは残念なことですが、
邱さんが時代の行く末を
いかに的確に読み通していたかがわかる
興味深い話です。

のちに邱さんは
女性の経済的独立が顕著になる動きを見て、
『女の財布』を刊行し、
また「人生、途中下車があってもいい」
「女の一人暮らしとお金の心配」
(ともに『若気の至りも40迄』に収録)と、
一人暮らしをすることになった女性に向けた作品を
発表されるようになります。

これらは昭和50年代の末になってからの話で
そこに行く前の昭和50年頃、邱さんは
「妻の財産づくり」というテーマに取り組み、
女性が、一家の財産をどう動かすのか、
あるいはご主人が死んだあとの生活を安定させるには
どうすればいいかといった問題について
筆を進めることになります。


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