第734回
『女の商売成功の秘訣』は必読書です
邱さんは昭和43年に
『誰も教えてくれない女の商売成功の秘訣』を出版し、
その16年後の昭和59年に
Qブックスの一冊として再版しました。
その時点で、その16年の間に
どのような変化があったかを、
次のように書いています
1.「その間に、私が予言したような女性の職場進出が、
たいへんな勢いを見せるようになり、
女性で商売をやる人もふえたが、
パートに出る人や、家産の運営を担当する人も
同じようにふえてきた。
ここまでくれば、女性のために書かれた経済の本でも
女性の経済的独立と同じように、一人歩きができるだろう。
女は男と違った狙い方をする方が
商売のリクツに叶っているから、
こういう観点から事業を考えることは、
また別の見方が可能になって
仕事をすすめる上で役に立つように思う。」
2.「サラリーの額とか、商売にかかる資金額とか
銀行の金融事情に多少のズレはあるが、
基本的な原則や傾向には
軌道修正をしなければならない部分は
思いあたらなかった。」
3.「15年前(昭和43年)まではまだあったが、
今(昭和59年)すっかり姿を消した業種の多いことに
あらためて驚く。
駄菓子屋、お茶屋、染物屋、化粧品屋など、
ついこのあいだまで商店街に必ず並んでいたのに、
もうどこにも見当たらず、
スーパーかデパートのコーナーの中に
吸収されてしまったのである。
代わりに、ケーキ屋、弁当屋、レストラン・チェーン、
喫茶店、旅行社、スポーツ用品店、
レコード屋などが軒を並べるようになった。
わずかな間に様相一変しているのだから、
商売をやる人もおちおちしておられないのである」
(Qブックス版『女の商売成功の秘訣』昭和59年)
それから、さらに22年の年月がたっています。
たとえば、レコード屋は消えて
CDショップが興るなど、
商売の世界では隆替が続いていますが、
この著書には
「商売の基本的な原則」が書かれていて
随所に、参考になる部分があります、
目を覚まされます。
「商売」に興味と関心を持つ人にとって
必読の書というべき本だと思います。
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