第729回
女性向の仕事は家事家政の延長線上にあるもの
商売のなかで
この仕事は女性に向いている
といったことがあるのでしょうか。
邱さんは昭和43年の時点で、
「これは男の仕事、これは女の仕事、
と分類する必要も
だんだんうすれてきました。
しかし、一般に考えて、
こんな仕事は女性向きだな
女性ではこの仕事は無理だな、
という印象はまだまだ残っています。
だいたい、自分に向かない仕事より、
自分に向いた仕事をやるほうがずっと有利です。
この意味で女性に向いた仕事があると思います」
と答え、女性向きの商売を列挙しています
「女性にとって一番有利な商売は、
自分たちのこれまでの経験を生かせる分野ですから、
家事家政の延長線上にあるものが第一です。
料理、裁縫、編み物、洗濯、育児、
掃除、生け花、お茶、看病、教育、家計などは
家事家政の主な中身ですから、
これから引き出されるものを具体的にあげれば
(1)レストラン、喫茶店、お茶漬け屋、
スナックから、キャバレー、
ナイトクラブ、バー、待合、料理店などに至る飲食店業。
(2)菓子、副食、弁当などの製造および販売。
(3)婦人服、子供服。
アクセサリー、ニットウェアなどの洋装洋品店、
和服、仕立屋、染物屋、小間物屋などの呉服、和裁の店。
(4)ドライクリーニング、古着のリフォーム。
(5)託児所、幼稚園、派出婦会、看護婦会。
(6)生け花教室、茶道教室、料理教室、裁縫教室、
デザイン教室、人形教室、舞踊教室。
(7)花屋、植木屋、人形屋、おもちゃ屋、犬屋、熱帯魚屋。
(8)会計事務所、各種コンサルタント、
生命保険、火災保険の代理業務。
だいたい以上のような商売が考えられる」
(『女の商売成功の秘訣』昭和43年)
この文章が書かれてから
40年近い年月がたった平成16年の今日なら、
どんな商売が挙がるか
そう考えながら読むと、
新しい興味がおこってきます。
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