第710回
時間はかかっても安値で買うほうが得策です
株で損をしないようにするためには
高値で株をつかまないようにすることです。
それにはどうしたらいいのでしょう。
株が上昇軌道にあるときは買うことを避け、
逆に株が大きく下げたときに
買いに出ることです。
どうして私にそんなことがいえるかといいますと、
株をはじめたころに失敗し、
「なぜうまくいかないのだろう」と思って、
邱さんが株について書いた文章を読むと、
市場が高くなったところで
買いに出たという、
自分の落ち度に気づきました。
以来、目のつけどころを変えて、
株は安い時に買うのが賢いと教えられ
それを実行にうつすと、利益が出たからです。
邱さんが昭和63年に出版した
『株が本命』に、
二つの対になる言葉が書かれています。
「高値で買えば、利は薄い」
もうひとつは
「安値で買えば待ち時間が長い」です。
「高値で買えば、利は薄い」は
ご想像のとおり、
株が高くなったところで買ったら、
儲けが少ないということです。
一方、「安値で買えば待ち時間が長い」は
安値で買うと株価が上がりだすまでに
時間がかかるので、
儲けにありつくまでに
待つことを強いられるという意味です。
そして邱さんはこの『株が本命』で
時間がかかっても「安値で買うほうがいい」と
おっしゃっています。
これが、上がり、下がりが必ずある株という生き物と
ケガなく付き合う方法だというのが
邱さんの考え方だと私は考えています。
最近でも、邱さんは
中国の株を紹介するとき、しばしば
「いま高いときに比べると
20分の1とか10分の1くらい下げているけど、
本来は力のある会社だから、注目に値する会社ですよ」
といった言い方をされます。
安い時に買うようにすれば、
あとで儲けにありつける可能性が高い
という考えに立ってのことではないでしょうか。
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