第707回
一株につき5割の無償配当は初体験です
いまの時代にマッチしたお金の運用法の一つは
経済が成長軌道に乗っている活気のある地域で、
お金を動かすことでしょう。
いつもそのように考えていますが、
邱さんが5月31日に発信された
「耀華ピルキントンの工場見学はこれで2回目」
を読み、あらためてその感を深くしました。
この中で邱さんは、
上海の耀華ピルキントンの工場を見学し、
2003年の経営業績の発表に関し、
1株につき0.24元の現金配当と
5割の無償配当という高配当があったことや
この会社の株を手に入れたときの
いきさつなどを伝えてくれています。
さて邱さんはこの工場に
これまで3回訪問されているとのことですが、
最初に訪問されたのは10年前の
夏のことではないでしょうか。
どうして私がそんなことを
知っているかといいますと、
その頃に発行された雑誌のなかで
邱さんがある経済評論家と対談し、
次のような発言をされたのです。
「実はきのうも、
上海の上場会社の一つを見てきたんですが、
ガラス屋さんですよ。
日本では絶対考えられないことですが、
5億元の売上げに対して、経常利益が2億元。」
当時、私はこの記事を読んで、
ここで話題になっているガラス屋さんが
上海の耀華ピルキントンであることを確かめ、
翌々年にこの会社の株を買いました。
もっとも、私が買った直後に
中国政府が経済の引き締めにかかり、
それを受けて、上海B株全体が大きく値を下げ
ピルキントン株もはげしく値を下げました。
買った株が値を下げると憂鬱な気分になります。
ですが、私は、
邱さんの株について書いた文章を読み、
買った株が値を下げたときに買い増せば、
購入コストの平均をさげることができる
というナンピンの技術を
教えていただいていました。
そして、なによりも高級ガラスは
発展する中国で
強く求められる資材の一つではないかと考え、
買い増すことにしました。
以来、ずっと持ち続けてきたのですが
おかげで、今回、5割の無償配当という、
胸のすくような場面に出会うことができました。
お金はやっぱり
経済が大きく発展している所で動かすと
よく働いてくれると思ったことです。
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