第687回
「一家の財産づくりは奥さんの勉強からです」
時をおうごとに、
名古屋のセミナーに
参加の意向を示してくださる方々が
増えていきましたが、
昨年の秋、長いメールを送ってくださった
若い奥さんが自分も参加しますよと、
言ってきてくれました。
昨年のこと、
神戸にお住まいの青年と
「人生設計」をテーマとして、
一対一でメール交換を続けたことがあり
その体験をこの欄で紹介し、
その青年が、ロバート・キヨサキさんの
『金持ち父さん貧乏父さん』を読んだのが
お金のことについて書かれた本を読んだ
はじめての体験だったことにふれました。
そのとき、この文章を読んで
「私もこの本を読んだのが
お金の勉強のスタートでした」といって、
メールをくださったのが上記の奥さんです。
そのとき彼女は私事ですが、と断りつつ、
ご自身の体験を伝えてくれました。
この方はご主人と一緒に
賃貸アパートで暮していますが、
家賃を払い続ける生活を続けるより、
お金を借りてマンションを手に入れて、
ローンを返すようにしたほうが
トクじゃないかと考えられたのでしょう。
ある日、マンションのモデルルームに行って
即断でマンションの予約をして帰ってきました。
しかしご主人は、その先、
10年ばかりの間にお金を貯め、
そのあとで行動を起こすという考えで、
奥さんの行動を承認することができません。
困った奥さんはなんとか、
ご主人に納得してもらいたいと思い、
町役場の図書館に行って、借りてきた本が
『金持ち父さん貧乏父さん』だったというのです。
この本には
奥さんの行動を支持するような考え方が
紹介してあるのでしょう。
でも、ご主人は、少しだけ読んで、
「英文和訳が不自然だ!読む気にならん」と、
投げ出し、奥さんの念願は果たせませんでした。
私はこの体験話を読ませていただき、
私の家でも、家を持ちたいと言い出したのは
妻でしたし、邱さんの作品にも
「一家の財産づくりは奥さんの勉強から」
(『食べて儲けて考えて』に収録)というエッセイがあり
一家の財産づくりの先陣を切るのは旦那ではなく
奥さんの方なんだという感を深くしました。
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