Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第575回
「日僑の役割が高まっています」

自動車会社に勤めるエンジニアで
いまの仕事が自分にあっているのか不安があるけど、
会社がこれから進めるようとしている
中国進出のプロジェクトに関与できるなら
全力でぶつかれそうだという青年がいて、
私は、邱さんが平成7年に出版した
『日僑の時代−世界に富をもたらす新しい伝道者たち』
という本のことをその青年に伝えました。

この本の題名にある
「日僑」というコトバについて、
邱さんは
「『僑』とは中国語で旅やどり、
もしくは仮住まいのことで、
華僑とは外国に仮住まいしている中国人のこと、
それに対して日僑とは
仮住まいしている日本人のこと」で、
「日本に住む日本人にとっては
馴染みのうすい外来語だが、
中国から東南アジアに至る地域に
住んだことのある日本人なら
誰でもその意味を知っている」
と説明しています。

そして邱さんは次のように論じています。
「華僑は国を追われて害外に逃げ出したり、
国内で食いっぱぐれて
海外に出稼ぎに行く人が多いので、
移住先に人が多いので、
移住した先にしっかり根を下ろし、
そこを自分たちの永住の地と心得ている人が多い」。

他方
「日本人は会社の命令で海外に移住し、
自社製品の販売に従事したり、
進出した工場の経営や
技術指導に従事している人が大半なので、
その土地で骨を埋める覚悟の人はほとんどなく、
『あといくつ寝たら国へ帰れるか』と
指折り数えている人が圧倒的に多い」。

このように
「華僑と日僑とでは外国に住む気構えがまるで違う」が
「昨今のように日本の企業が円高に追われて
海外に安住の地を求めて引越しをするようになると、
企業そのものが現地に根を下ろすようになり、
社員は3年か5年で母国に引き上げるかもしれないが、
企業の土着化は既成事実になってしまった」。

そして、こうした変化のなかで
「日僑」の役割が高まっている
というのが邱さんの意見です。


←前回記事へ 2004年3月24日(水) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ