Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第510回
「55歳になると老後失業の恐怖に直面します」

「厄年」とは災いが起こる年齢のことで、
この言葉を耳にしたのは子供の頃のことですが、
これはオトナたちの迷信ではないかと思っていました。
ところが邱さんのように合理的な考え方をする人が、
自分自身の体験に照らしながら
「厄年」について話をされます。
また自分自身、40歳に向かうにつれ、
気分の晴れない日々が続き、
これが「厄年」の現象かと思うに至りました。

こうして、私も人生には
迷いに踏み込む時期があるのだと
「厄年」の考えを受け入れることになりましたが、
邱さんの「厄年」話の面白いところは、
昔から言われている「厄年」に、
現代風の解釈を加え、
人生80年時代における新しい「厄年」を
設定していることです。
その象徴が、55歳になると、
迷いが起こってくるという「55歳厄年説」です。
邱さんの解釈に耳を傾けましょう。

「サラリーマンを長くつとめてきた人たちが
退職を前にしてかんがえることも、
恐らく仕事をやめることではなくて、
会社をやめたあと、
何をやるかということであろう。

大企業につとめていると、
退職後、子会社に天下ったり、
横すべりをしたりする道がひらかれている。
しかし、会社が用意してくれる転職先は、
次に退職する人たちにも
同じようにチャンスを与えなければならないので、
押せ押せで2年後か3年後には
城を明け渡さなければならないようになっている。

したがって、失業の恐怖から
完全に脱却できたということにならない。
『55歳の迷い』とは30歳の時にも
40歳の時にも直面しなかった
老後失業の恐怖に直面しなければならないことであろう。
何回も煮え湯を呑むような思いをして
70歳を過ぎた頃には、
なんとかあきらめもつくだろうが、
60歳は死ぬにはまだ早すぎるし、
新しく事業を起こすには遅すぎる。

かといって何もやらないでいるわけにも行かないから
宙ぶらりんの年齢とはこのことである。
実際に60歳になったら、
それほどのことではないかもしれないが、
心配事は早目にやってくるから、
少し前にノイローゼになる。

ただ50歳は『一回休み』の年齢だから、
何にも悩もうとしないし、
したがって何も悩まない。
その報いが必ず55歳になってやってくる。
55歳こそは、人生80年時代の
新しい男の厄年とみてよいだろう。」
『貧しからず 富に溺れず』


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