第488回
中国株とつきあえば、いろいろな体験ができます
『中国株の基礎知識』を読むと、
自分が中国株を手に入れるようになってから
体験したことのあれこれが思い出されました。
私がはじめて中国株を買ったのは平成8年のことでした。
いまから思えば中国株が
一つの山から谷に下がるところで買ったようで、
私が買った後から株価はどんどん下がっていきました。
その傾向が長く続いて、
買った株は買値の4分の1か、
5分の1程度にまで下がりました。
その程度まで下がると、
なぜこんなにも株価が下落しているのだろうと
慨嘆することになります。
でも、こうした場合に対処する方法として
邱さんは「ナンピン買い」という手があるよと
教えてくださっています。
買った株が値を下げれば、その時点で株を買い増しして、
購入に要したコストを下げるようにするという手法ですね。
この手法は日本の会社の株を相手にしているときは、
おいそれとは簡単には実行できません。
こちらが現金に恵まれていないという事情もありますが、
日本の会社の株は相対的に高く、値を下げても、
おいそれとはナンピン買いができないのです。
それに対して、中国株の場合は、
もともと株価が安いですから、
それがさらに値を下げた場合は、
お金に恵まれない人間でも
かなりの数の株を買うことができるのです。
たまたま邱さんが、
B株はA株に比べて低く評価されていますよ、
A株とB株はいずれ統一化がはかられるはずですから、
A株に比べて割安の度合いが大きなB株が狙いどころですよ
とおっしゃっていました。
そうした見方を提供していただいたこともあり、
私は自分が手に入れていた上海B株が値をさげたとき、
ナンピン買いをしました。
ナンピン買いの理屈そのものは、
邱さんの本を通して教えていただいてはいましたが、
実際に試みたのは、
中国株を相手にしてのことだったのです。
そうしてガマンの子をきめていたら、
よく語られるように平成13年(2001年)の2月、
中国の人たちも
ひろく上海B株を買えるようになったことがきっかけとなって、
値を下げていた上海B株が
どんどん値を上げるようになりました。
また株価が買値を超えて上昇するようになってから
売らずに我慢するのが、
株で儲けるコツですよというのが
邱さんがいつもおっしゃっていることですが、
この“株の儲けは辛抱料”の教えを
実感させていただいたのも
中国株を相手にしてのことでした。
つまり中国株とつきあうことで、
それまで体験できなかったことを
試すことができたというわけです。
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