| 第485回経済発展の分け前にあずかる方法の一つは株を買うことです
 最近のこと、インターネットで検索していましたら、どこのどなたかは存じませんが、
 私の書いた文章を読んだことがきっかけで
 中国株を始めたと書かれておられる文章に出会いました。
 「QさんのHPをいつも見ていて、中国に少しずつ関心は持ってきていたのですが、
 株をやろうとはその時はまだ思っていませんでした。
 そうこうしているうちに、
 戸田敦也さんの本を読んでみたのですが、
 ここで、Qさんの智恵をこのようにして
 参考にしていけばいいのか!と気づいたので、
 実際に中国株をやってみることにしました。」
 この文章に出会って、参考にしていただいた私のほうが
 びっくりしてしまいました。
 というのも、私は中国の株を買うに当たって、
 何から何まで邱さんの知恵を借りていて、
 私の独自な発想など一つもないからです。
 私は自分の著作『あなたも賢者になれる−私は邱永漢さんの知恵を借りた』で
 「中国の経済発展に相乗りする時がやってきた」
 と書きましたが、
 この着想も言葉づかいも
 すべて邱さんのお知恵を拝借したものです。
 邱さんは、たとえば、日本でインフレ傾向にあった頃に
 『成功の法則』という本を出版していますが、
 そのなかで
 『利殖のハイウエイはインフレの巨象に乗って進め』
 という言葉をつかっておられます。
 また『小さなお金で大きな望み』と題する著作の文庫本を出版するとき、
 本の題名を
 『いま波に乗る財産づくり』とされています。
 さらに最近でいえば、「もしもしQさんQさんよ」シリーズの
 第10巻のタイトルは
 『金儲けはグローバル化の巨象に乗って』ですね。
 このように、「時代の流れをキャッチして
 その流れに『乗る』ことで、チャンスがつかめます」
 という着想や表現は、邱さんのもので、
 私はそうした知恵のすべてを借用したに過ぎないのです。
 でも、若い世代の人が、邱さんの知恵を自分の生活の中にとりいれるに際し
 私が書いたことが多少役に立ったということは
 それはそれでうれしいことです。
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