第483回
「株には織田信長のスタイルが必要です」
株を買う場合、どの銘柄を選ぶか迷ってしまいます。
この会社の株がいいのではないか、
いや、あの株もいいのではないかなどと
気迷いが起こり、放っておくと、
ついつい銘柄の数が増えていってしまいます。
こうした態度に対して邱さんは
「銘柄をしぼって関心を集中するのがいい」
とおっしゃるわけです。
まとめとして邱さんが
『株の原則』で語っておられることに
耳を傾けましょう。
「(株には)不測の要因がひじょうに多いんです。
あらゆる客観的材料から見て、
絶対、上がると思っているのに
あがらないことがありますから、
バランスをとらなきゃいかん、
という気持ちになってくる。
そこで株の危険分散をやるわけです。
それがいちばん高じた人は、
株を百数種ぐらい持っていて、
どれが上がって、どれが下がったのか、
自分でもわからなくなっちゃう。
私にいわせれば、そんなになるぐらいだったら、
もう投資信託を買えばいいんですよ。
ですから、やるとしても、
せいぜい三本勝負まででしょう。」
「ルーレットで1から36まで、
全部賭けても儲からないでしょう。
だいいち、おもしろくともなんともない。
極端な話、2千数百種の株を全部均等に買っても、
絶対に儲からないのです。
それだったら、
“日経平均”という株を買えばいいんです。
株のおもしろさは、安全を考えて、
平均をとることではないんです。
織田信長みたいなやり方でないと、ダメなんです。
徳川家康みたいに、
安全確実を期するやり方をするぐらいなら
初めから株を買わなければいい。
世の中には、ほかにも金儲けの方法は
いくらでもあるんですから、
株にこだわることはないんです。
基本的に株に向いている人と、
向いていない人がいるんです。
少なくとも、損をしないことばかり考えている人は、
株に向いていないといえるでしょう。」
(『株の原則』)
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