第467回
「株を売るときもナンピン売りです」
「ナンピン買い」は
邱さんの株式投資セオリーを理解するうえで
必須のキーワードです。
たとえば、『株の原則』で邱さんは
次のようにおっしゃっています。
「どこで頭打ちになるかは、
だれにもわからない。
過去のデータを山と積み、
いくら一生懸命推理しても、
どこが一番底値で、
どこが一番高値か、わかりっこない。
だから、いちばん底値で買って、
いちばん高値で売ることなんかできない、
と初めから考えたほうがいいんです。
それに近い方法でやるしかない。
これがいちばん底値だと思ったら、そこで買うんです。
下がったら、また買う。
下がったところでまた買うのは
現実に損をしているんですから、
いやなもんですが、こうするしかない。
ナンピンで買うしかないんです。
でもその会社が潰れないかぎりは、
かならずどこかで止まる。
そこへくるまで、いやなところ、いやなところ、
と安値を拾わなければならないんですね。」
さて、買った株もいずれは売るときがやってきます。
このときも売値の平均を高くするというために
「ナンピン売り」を推奨しています。
「売るときも同じで、
1000円になるまでと目標を立てても、
900円ぐらいになったら売り始める。
どこが一番高値か、
過ぎてみないとわからないんですから。
900円から始めて、920円、930円と
ナンピン売り上がりをする。
結果的にみると、最初に売ったのが、
いちばん高かったということもあるんです。
売ったあとに下がると、
あのとき全部売っておけばよかったな、と悔しくなる。
しかし株式投資には、
そういう“ほろ苦い味”がついてまわるんです。」
(『株の原則』)
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