第465回
大暴落のときの邱さんの行動を調べてみましょう
『お金があって気がきいて』に掲載されている
「財テク事始め」という作品を読むと、
邱さんがブラック・マンデーの日に
成り行きで新日鐵と富士通株を
買ったことが書かれており、
それぞれの株が1年のあいだに
かなり上昇しましたから、
邱さんの行動を受け入れて行動された人たちは
報いられたであろうことが想像できます。
そうした活動の出発点になったのは、
邱さんが、未曾有の株価大暴落の日に、
兜町から遠ざかるのでなく、
兜町に向かってお金を投じたことです。
そのときの邱さんの判断は
『株が本命』に掲載されている
「大暴落は持株を入れ替える絶好のチャンス」
にも書かれていますので、
その部分を引用させていただきます。
「大暴落は、高値で買いついた人にとっては
痛手であるけれども、
新しく株を買いたいと思っている人にとっては
またとないチャンスなのである。
にもかかわらず、人々が尻込みするのは、
先行き不安ということもあるが、
高値からの下げを経験しているだけに
もっと下がるのではないかと
心配が先に立つからである。
下がったところを買いついても
もっと下げたら損はもっと大きくなる。
少なくとも現金を基準にして考えれば、
そういうことは起こる。
しかし、うまく売り抜けて現金で持つかわりに、
株でもつことが株式投資であると考える人は、
また別の考え方をすることも可能であろう。
株が下がって買いたい株が
買えそうな値まで下がってきているとする。
ただし、自分の持株も同じように値下がりしている。
だから、せっかく買いたい株があっても
買えないと思う人がある。
しかしこういうときこそ
株の入れ替えをチャンスだと思って、
思い切って、思い切って持株を処分する人もある。
私はどちらかというと後者の方に属する。」
(『株が本命』)
株には、予期せぬ時に
大きく値を下げるということが
ついてまわるようですから、
邱さんのこういう考えや行動は
参考にさせていただきたいものです。
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